外壁塗装で手抜き工事されないための6のチェックポイント
手抜き作業は、営業マンを多く抱える塗装業者、いわゆる営業業者の無理な発注が起因することが多いです。
このような業者は中間マージンを多く確保するため、できるだけ安い費用で下請け業者に発注します。
下請け業者は、安い費用では儲けがありませんので、手抜き工事をやるようになります。
このような下請け業者によって、さまざまな手抜き工事が行われます。
例えば、塗料の乾燥時間を遵守しなかったり、作業工程を省いたりします。
また塗布面積を守らず、規定以上希釈した薄い塗料で、広い面積を塗ろうとする手抜き工事も行います。
さらに、見積もりに掲載した塗料を使わず、余った安い塗料を使ってしまうことさえあります。
塗料代を、通常では考えられない高額で請求する業者もいます。
外壁塗装にける営業マンや下請け業者の存在、中間マージン
外壁塗装を請け負う業者は、素人目にはすべて同じ様に感じられるかもしれません。
例えば、外壁塗装を請け負う業者には、リフォーム会社、営業会社、工務店、塗装屋、塗装職人専門店があります。
リフォーム会社、営業会社、工務店の多くは、業界では営業業者と呼ばれ、自社では外壁塗装は行わず、下請け業者に依頼し、営業マンも多く抱えています。
一方、塗装屋や塗装職人専門店の多くは、自社の職人が外壁塗装を行います。
営業マンを多く抱える業者だからといって、お客さんに工事費用を高く請求できないですし、中間マージンをとって利益を得なければ会社も維持できません。
そのため、このような業者はできるだけ安い費用で下請け業者に発注します。
下請け業者は、安い費用では儲けがありませんので、手抜き工事をやるようになります。
人件費を減らす手抜き工事をしても素人にはわかりづらい外壁塗装
外壁塗装を安く請け負った下請け業者などは、まず人件費を削ることを考えます。
一般的な外壁塗装は、下地調整、下塗り、中塗り、上塗りの作業工程に沿って行います。
各工程で使う塗料の乾燥時間は、遵守しなければならいことは一般にあまり知られていません。
このことを利用して、塗料がよく乾かないうちに、塗料を塗り重ねていくといったことを行います。
本当であれば、季節や気温によって塗料の乾燥時間は変えなくてはならならないのですが
下塗り後、規定の乾燥時間を守らず中塗りや上塗りをしてしまえば、工期は短くすることができます。
しかし、そのようなことをすると、塗料の性能が低下してしまい、早期に塗膜が剥離する原因になってしまいます。
短期間に塗料を塗り重ねていく職人さんの姿は、一見テキパキ仕事をして誠実そうに見えます。しかし、このような手抜き工事は素人にはわかりづらいので、よく行われています。
塗装回数など作業工程を減らす外壁塗装の手抜き工事
外壁塗装における下地調整、下塗り、中塗りなど、作業工程のどれかを省く手抜き工事はよく行われます。
どれか1つの工程を省くことにより、工期、塗料を削ることができ、下請け業者などが利益を確保できます。
下地調整や下塗りを省いて、余った時間で丁寧に上塗りをすることで、一見外壁は、きれいに仕上がるので素人にはわかりづらいです。
特に、ケレン作業やクラック補修といった下地調整で手抜き工事が行われると、壁と中塗りや上塗りの密着が悪くなってしまい、短期間で塗料が剥離する原因となってしまいます。
ケレン作業やクラック補修は手作業で行われ、手間暇がかかるので、手抜き工事が行われやすい工程であることも確かです。
塗布面積を守らない外壁塗装の手抜き工事について
塗料1缶で塗ることができる面積を塗布面積といいます。
塗布面積は塗料ごとにメーカーが決めていますから、普通の外壁塗装業者は守ります。
しかし、塗布面積を守らず、水や薄め液を多く使って塗料を希釈して、少ない塗料でできるだけ広い面積を塗ろうとする悪徳外壁業者もいます。
このような外壁塗装を行っても、仕上がってしまうと手抜き工事を行ったかどうかの判別は素人にはわかりづらいです。
しかし、時間が経つにつれ、塗膜の劣化がはっきりあらわれ、最後にはヒビ割れやカビなどの発生に至り、メーカーが表示した耐久年数より短くなってしまいます。
ただ、このような作業で上塗りをした外壁を塗装業者が見ると、手抜き作業がわかることがあります。
塗料を不正操作する外壁塗装の手抜き工事について
通常、中塗りと上塗りで使う塗料は同じものを使います。
表面に露出しない中塗りに見積もりと違う塗料を使っても、仕上がってしまったら全くわかりませんので、手抜き作業が行われやすいのです。
例えば、他の工事で余った安い塗料を使えば、見積もりに記載した塗料は仕入れなくて済みますので、利益が確保できます。
コンビニなどで売られるシャーペンや消しゴムといったら、日常でよく使われるものですから、値段の想像はできます。
ただ、外壁に使われる塗料は、コンビニでは売られていませんし、日常でよく使われるものではないですから、普通の人には値段の想像はできません。
そのようなことをうまく利用して、悪徳塗装業者は塗料の仕入れ値に多額の利益を上乗せした値段を見積もりに記載することもあります。
また、見積もりで記載した塗料は使わず、安い塗料を使ってしまうこともあります。