土地家屋調査士から見た再建築不可の土地
1:なぜ、私は「売れない土地」の未来をよどみなく語れるのか?

先日、お客様の複雑な不動産に関するご相談を承りました。その土地が抱えていた問題は、一つや二つではない、一般的な「売れない土地」の範疇を超えた複雑なものでした。
お客様が抱えていた「複合的な不動産トラブル」の具体例
その土地には、単独では解決が難しい複数の問題が絡み合っていました。
・接道・権利問題
隣地の「囲繞地(いにょうち)通行権」の通路と、自己の接道の為に必要な用地が干渉している。
・用地の時効取得問題
長年の使用で「時効取得」が成立している可能性があるものの、地権者が行方不明である。
・インフラ問題
将来の工事の大きな妨げとなる「第三者のインフラ施設(配管など)」が敷地を縦断している状態。
・官有地(つぶれ水路)が敷地を縦断している。
敷地内に横浜市の水路が横切っていて、このままでは土地活用に大きな支障をきたす状態。
・所有権界と筆界の齟齬
隣地の土地所有者から土地を口約束で譲り受けて接道を確保しているが、登記に反映されていない状態。
これらの要因が複合的に絡み合い、その土地は不動産としての「商品価値」を著しく下げていました。
一般的な専門家では「価格を下げる」以外の解決策が出せない理由
お客様は、不動産業者に相談する度に「価格を下げるしかない」と言われ、他にどこに相談すれば良いか分からず、途方に暮れていらっしゃいました。
本件のように複雑な要因が絡み合う案件は、特定の専門家の目線だけでは解決できません。お客様目線での「最も利益になる現実的な解決策」を見失わずに、法務・実務・資産価値の観点から包括的な提案が不可欠です。しかし、そのような多角的な視点を持つ専門家は市場になかなか存在しないのが現状です。
私たち独自の「複合問題解決ロードマップ」
しかし、私たちはこれらの複雑な問題に対し、解決の道筋を迷いなく、一気通貫で説明できる確信があります。
接道問題の突破口:「43条但し書き」による道路の価値転換
建築基準法43条但し書きの許可の可否の即時判断、隣地通行権のある「単なる通路」を、法的に「建築に有益な道路」へと価値を変える具体的な手順。
権利問題の整理:時効取得の可否判断と弁護士連携
時効取得の法的な成立可能性を即座に判断し、提携弁護士と連携した具体的な手続きの流れとリスクの整理。
インフラ問題の最適な処理:放置のデメリットと活用可能性
第三者のインフラ施設が敷地にあることの解決すべき問題点、そして放置した場合の法的なメリット・デメリット、施設移設の可能性の整理。
官有地・境界確定:つぶれ水路の払い下げと筆界・所有権界の整理
敷地を縦断する官有地(つぶれ水路)の払い下げ・用途廃止の可能性判断、および口約束による所有権界と登記上の筆界の齟齬を解消し、真の境界を確定させる測量・登記手続き。
出口戦略:解決後の土地の有効活用と資産価値シミュレーション
これらの問題をクリアにした結果、土地がどのように有効活用できるようになり、不動産価値がどう劇的に変わるのか、問題解決に関わる費用対効果のシミュレーションと売却・活用戦略。
この能力は、私たちの事務所の真の強みです
土地家屋調査士としての30年弱にわたる知識・経験に加え、不動産・建築の実務責任者として兼業した20年弱の経験が、これらの知識を融合させ、まるで一本の物語のように解決策をよどみなく提示することを可能にしました。
今回の事例のような多岐にわたる問題を整理することは、私たちにとっては難しいことだと思っていませんでしたが、お客様に心から喜んでいただけた姿を見て改めて気づいたのです。
「これって、お客様にとって切実な問題であるにもかかわらず、相談すべき窓口もないし、対応できる専門家もいない。私たち独自の特別な能力なんだ」と。
「売れない土地」を「価値ある資産」に変えることができる、多角的な視点と実行力が私たちの最大の強みだと確信しています。
私たちの使命:不動産の「価値の再創造」
不動産問題の複雑さゆえに、解決を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。
測量が導く、真の不動産コンサルティング業務
私たちは、単に測量や登記を行う土地家屋調査士事務所ではありません。しかし、私たちが提供する高難度な問題解決(コンサルティング)業務は、正確な測量と明確な測量図が揃って初めて成り立ちます。
まず、土地家屋調査士として測量を通じて土地の現状を数字と図面で確定させ、その明確な事実をベースに、今回お話ししたような複雑に絡み合った権利と法規を解きほぐし、「売れない土地」に新たな価値を生み出すコンサルティングを実行します。
【コンサルティング費用について】
私たちが提供する複合的な問題解決には、高度な専門知識と、複雑な官公署・隣地交渉、そして権利関係を整理する実務が伴います。このため、一般的な測量費用とは別に、コンサルティング費用を頂戴しております。
「価格を下げるしかない」という判断で数百万、数千万円の資産価値を失うことを回避し、土地の「価値を再創造」するための費用として、ご理解いただければ幸いです。解決のロードマップと発生する費用については、ご相談時にご提示いたします。
・再建築不可の土地の可能性を信じ、諦めずに価値を最大化したい。
・複雑な隣地関係やインフラ問題で前に進めない。
このようなお悩みを抱えていらっしゃる方は、ぜひ一度、私たちにご相談ください。
測量を基礎とする土地家屋調査士としての視点と、不動産実務家という独自の視点を持つ私たちが、お客様の土地の未来を必ず変えてみせます。
ご興味のある方は、下記のお問い合わせフォーム、またはお電話にてお気軽にご連絡ください。
お問い合わせはこちら



