横浜のレッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)の測量について
働き方改革という言葉が、あちこちで聞かれるようになりました。
土地家屋調査士業界にとって、働き方改革は切実な問題です。
測量技術者の有効求人倍率は5倍を超えており、
雇用の確保は厳しい状況にあります。
少ない労働力で、生産性を上げることが求められています。
私は、寝ても覚めても、「生産性、生産性」と念仏のように唱えており
寝言で「生産性」と言ってもおかしくないぐらい
生産性の事ばかり考えています。
いい仕事は余裕のある環境から生まれます。
測量業界は特にテクノロジーの発達が早いので
技術を積極的に導入することで、生産性を向上させることが出来ます。
そんな中、かねてより注目していたGNSS測量のデモを
メーカーと代理店の方にやって頂く機会がありました。
GNSSって聞きなれない言葉ですね。
GPSと同じだと思ってください。
GPSがアメリカの衛星です。
衛星はアメリカだけでなく、ロシア、中国、インド、欧州、
そして日本でも打ち上げられています。
これらの衛星の総称をGNSSといいます。
GNSS測量は、複数の衛星からの距離を元に現在地を定めます。
ただし衛星が日本の上空にないと観測することができません。
そこで、日本上空用の衛星が昨年にかけて立て続けに打ち上げられました。
いよいよ今年の11月からその運用が開始されます。
衛星が常に日本の上空にいることで観測する条件が格段に良くなりました。
GNSS測量の何が凄いかって、ポールを立てるだけで
瞬時にその位置の座標を得られる事です。
実際にデモして頂いたのですが
あまりにもあっけなく座標を得ることができました。
しかし、得られた値をそのまま使用する事は難ありです。
観測結果には様々な要因による誤差が含まれています。
プラスマイナス2センチ程度の誤差が生じるとの事。
プラスマイナス2センチ・・・
うーん、都市部の測量では使用できません。
都心の一等地なんかだと
㎡当たり1000万以上すると言われています。
奥行き10Mの場合、1cmずれただけで
土地の価格が100万円変わることになります。
ただ、道具は使いようですので
この便利な機械を使う方法を思案しています。