確定測量とは?
昨日は久しぶりの涼しい日で
猛暑の現場で痛めつけられている私たちには
何よりの天候でした。
そんな中、数十万円の価値のある境界杭を発掘しました.
数十万円の価値の境界杭。
どんな杭を想像するでしょうか?
杭に金箔が装飾されてるとか?
水晶石なんかでできてる?
そういえば、最高級の墓石に使用するような石材で
加工された杭を見たことはあります。
今回の測量の対象地は、公道に接していました。
公道には、公道の曲がり点などには境界杭が設置されています。
官民境界と言います。
私の事務所のある横浜市の道路であれば
横浜市のマークの入った境界杭が設置されています。
対象地は、横浜市の道路図面によると
官民境界が設置されていることになっていましたが
どこをどう見渡してもありません。
巻き尺などで寸法をあたってもアスファルトが敷き詰められているだけです。
そこで、本来設置されているであろうポイントを割り出し
その箇所をアスファルトを剥がして掘削してみることにしました。
長年測量をやっていると、杭の存否について勘があたるようになります。
今回は、杭が下から「ここにいるよー」と呼んでいる気がしたのです。
アスファルトの周囲をたがねではつりながら、彫り込んでいくと
突如固い物体にあたり、音が「キンキン」鳴り出し
スタッフのI君が「おっ、おっ」「キター!」と叫びました。
したから、でっかい御影石の境界石が見えてきました。
15cm角の大きな杭です。
この杭は、測量業務の範囲に大きく影響する肝となる重要な境界でした。
今回は、この杭を発見できたので
何十万円ものコストが発生する道路の測量をやらなくてすむことになりました。
タイトルに数十万円の価値がある杭と記載しましたが、
それを言うなら、億単位の杭ということもあります。
杭がなければ、土地を売ることは基本的に難しいです。
杭がない=境界未確定となり、金融機関が融資をしてくれないからです。
たとえ、億単位の土地であっても杭がなければ、
適正な価格で売却することはできません。
境界杭は大体、土地の隅っこに、土や雑草にうもれて気づきませんが
土地所有者の方におかれましては
境界杭の管理を怠らないことをお勧めいたします。
私共の事務所では、境界杭が全て設置されているかどうか
境界杭があったとしても、ずれていないかなど、
境界杭の管理に関するサービスも行っております。
お気軽にお問い合わせください。