不登校の子どもの哲学とは
思春期とは
子どもが大人になっていくうえで
必ず通る時期です。
肉体的(性的にも)、精神的にも
自分というものに対して
認識していく時期でも
あります。
つまり、一体自分は何なのか、
どんな人間でありたいのかという
アイデンティティ(自我同一性)という
自己像を意識する時でもあります。
また同時に
自己像をつくりあげていくためには、
大人や親に対しても
客観的に冷静に見始め
自分の目標となる
大人・親として
ふさわしいのかといった
判断を持ち始めます。
そのために、子どもの中で
不条理であったり
矛盾があると感じたときに
反抗期特有な言動が
生まれてくるわけです。
親はこういった
子どもの成長過程における
システムの上での
反抗期の時を
ただ親の言うことを聞かない子
先生の言うことを聞かない子として
決めつけてしまっている場合が
多いように感じています。
反抗は、大切な子どもの
自己主張の時期なのです。
ただ最近は
アイデンティティ欠如という
子どもたちが増えてきていて
「自分が一体何者であるか」
ということがつかめないために
自分の存在価値や
自分の居場所が
はっきりせずに
無気力になっている子どもたちが
カウンセリングでも増えてきています。
そういった子たちは
親の価値観や
社会の認めること
周りに合わせていくことなどを
受け入れすぎてしまい、
自我がなかったり
依存的であったり
目的がなかったり
自分で何かしようとする
エネルギー低下であったりします。
そういった子どもたちは、
真面目で、責任感もあり、
勉強も努力している子が多く、
学校でも、友達関係でも、
優しくいい子です。
それなのに、
学校や社会といった集団の中での
人間関係に
疲れてしまっています。
自分はどうでもいいと思っていて、
何のために生きているのかさえも
わからなくなり
苦しんでいます。
こういった状況は
病気ではありませんが、
気力もなく、
楽しみも感じられなくなっていて、
心の中に
不安と焦りが
大きくなっていることが
多いように感じます。
ただの思春期だから
時期が来て
大人になっていけば大丈夫だから
様子をみようと思っている
親御さんも多いかもしれませんが、
もしかしたら
何かしらの
子どものSOSなのかもしれません。
もう一度
お子さんが本当は
SOSを発していないか・・・
ほんの少しこのブログを読んだ方は
考えてみて頂けたらと
思っております。