機嫌の悪さ(スタッフ)
心理の仕事をしていて、
いろいろな人に出会い、話を聞いていると、
本当に繊細な方が多いなと思います。
そしてそんな方たちを取り巻く
世間の人々は、良い意味で
良い加減で適当ができる人が多く、
自分よりも繊細な人のその細やかさや丁寧さが
いまいちピンと来ていない人が
多いように思います。
以前、友人が言っていた言葉が印象的だったのですが、
「例えばそこに白線があったとして、
それを越えるのに
私たちにとってはたったの一歩でも、
アリにとっては時間がかかるし
大変な距離なんだ」と。
繊細な人と、それを想像しにくい人がいると、
この言葉をよく思いだします。
みなさん自身、
あるいはまわりにそんな方はいませんか?
他の人は簡単に適当にやれている(ように見える)のに、
その人は、とても丁寧に真剣に悩みながら確かめながら
やっとの勇気を出して一歩を踏み出して
それでもやはり躊躇して・・・と、
そんな繊細な方。
簡単にできる人から見ると
もどかしいかもしれません。
簡単なことでしょ、と思うかもしれません。
やりたくないから時間をかけたり
引き延ばしたりしていると思うかもしれません。
なんでやらないんだと怒りが沸くかもしれません。
けれど、繊細な人にとっては、
とてもとても大変な想いをしながらの
やっとの一歩かもしれません。
必死の一歩かもしれません。
見守ってくれていたら
時間がかかってもできるかもしれません。
力を貸してくれたら
少し早くできるかもしれません。
人によっては
自分だけでやりたいから手を出さないで欲しいかも
しれません。
「簡単だよ」という声かけで
勇気がでる人もいるかもしれませんし、
「簡単なのに自分にはできない」と
落ち込んでしまう人もいるかもしれません。
人は本当に人それぞれです。
元気な時とそうでない時でも
異なります。
もし、周囲にそういった繊細な人がいたら、
その人が行動する時に
その人にとって
どんな一歩なのか。
軽々とした一歩なのか
慎重な一歩なのか
勇気を振り絞っているのか
軽い気持ちなのか
よーく見てみてください。
もしかしたら、見ていたら
「こうやったらやりやすいかも」など
アドバイスできることがあるかもしれませんよね。
大事な一歩をつぶしてしまわないように
してあげてください。
そして心の中で応援してあげてください。
また、自分自身が人よりも繊細な人は、
みんなが簡単に一歩で行けるところを
アリのように少しずつしかすすむことで
周りに迷惑をかけてしまう場合もあることを
忘れないということも大切かもしれません。
丁寧なことが悪いわけでは決してありませんが、
他の人に対しての謙虚さを示すことで
理解が得られやすくなるかもしれません。
どちらが良い悪いというわけではありませんが、
ズレの部分を認識しておくことは
とても大事なことです。
もう少し、自分のことを知りたい方や
どうしたら良いか相談したい方は、
一度カウンセリングを検討していただけると
嬉しいです。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子