本出版「ゆがんだ愛 それから」
昔、高校生の頃
興味を持っていたことがいくつかありました。
人間、宇宙、宗教、哲学、そして芸術。
そのさまざまなことは、ばらばらのようで
いつも私の中でなんとなくつながっていました。
でも、あの頃は、それが今の、
つまり、人の心の問題を分析する仕事に就くことになるとは
考えてもみませんでした。
昨年の11月に明石書店から出版された本がとても興味深く、
すぐに読んでみました。
「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」
「人間とは何か」
昔々私が興味を持っていたことの数々の答えが
そこにはある気がしました。
ビッグバン、宇宙、生命、進化など、
138億年前に起こったとされるビッグバンからの歴史…
地球が生まれた意味とはなど、
とても奥深い本でした。
「ビッグヒストリー」
[著]デヴィッド・クリスチャン
シンシア・ストークス・ブラウン
クレイグ・ベンジャミン
明石書店
この本の中にあった文章を引用させて頂きます。
「現在の宇宙が誕生する以前に存在していたものについては、
依然としてわかっていない。
証拠が全くない以上、
宇宙が誕生した瞬間についての科学的なことは何も言えないのだ。
実のところ、時間そのものもビッグバンの瞬間に、
空間や物質、エネルギーと共に作られた可能性があるため、
「以前」という考えそのものに意味がないのかもしれない。」
これには、ある意味ショックを受けました。
つまり、全ての始まりと言われているビッグバンの
そのまた前は何であったのかは
誰もわからないということ。
「わからない」というこの言葉に
私はなぜか大きな感動のようなものを感じました。
「わからない」のに、でも私はここにいて、
ここに生きていて、そしてみんなもここにいる。
みんなも存在している。
人の生も、人の死も、人の心も、これから…も、
はじまりがわからないのだから、
これからもわからないのでしょう。
でも確かなことは、
広い宇宙の中の地球という星の中で、
私も、あなたも、みんなみんな、
今は生きているということ。
わからないことだらけの人生で、
わからないことだらけの社会だけど、
それがあたりまえで、それでいいのだと。
なぜか、とても安心しました。
そして、とても楽になりました。
そして、ひとつ今、わかったことがあります。
それは、この本に私が出会ったということ。
そんな小さな事実で、
今日は、とても幸せだと思えたのでした。