嫌いではないけれど(スタッフ)
この時期になると、
いつも思い出すことがあります。
それは、小さい頃の節分。
「おばけ」が大の苦手だった私にとって、
「鬼」に向かって豆を投げなければいけない行事は、
怖くて仕方がないものでした。
少し前の行事で言えば、
お正月の「獅子舞」もそう。
あんな恐ろしい怪物の前に頭を差し出すなんて、
正気の沙汰ではないと思っていました。
「鬼」や「獅子舞」のような、
こちらに向かってくるものが怖いというのは、
子どもによくある話ですが、
小学生になっても、
妖怪アニメのポスターを怖がっていた私は、
相当な怖がりだったとつくづく思います。
怖いものが怖いのはなぜでしょう。
大きな口の「獅子舞」が怖いのは、
自分の身を守るための、本能的な恐怖のような気がします。
でも、本や絵の「おばけ」なら、
こちらに向かってくることはありません。
今ここにいないものを怖がる。
それはきっと、人間に想像力があるからなのでしょう。
この話みたいにおばけに襲われたら…
この絵みたいなおばけに追いかけられたら…
今ここにいることを想像するから、怖いのだと思います。
さすがの私も、今はもう、
「おばけ」が怖いとは思いませんが、
怖いものはたくさんあります。
怖いものがない方が強い。
子どもの頃はそう思っていました。
でも、今は怖いと思えることがどんなに重要かわかります。
怖いと思えるからこそ、
怖いことが起こらないよう、行動することができる。
想像力は、一つの可能性を怖がるだけでなく、
それへの対処を考えることにも役立ちます。
皆様はどうでしょう。
怖いものはありますか。
それから身を守る術を持っていますか。
もし、何かとても怖いものがあって、
どうすることもできず、途方に暮れているのなら、
ぜひ、椎名先生に話に来てください。
恐怖を一人で抱えるのはつらいこと。
一緒に戦う人がいれば、
きっとそれが心の支えになると思います。
文:スタッフ T.S.
代表:椎名あつ子