【プロが解説】屋根の平米数、お客様の計算と違うのはなぜ?

中村和宏

中村和宏

テーマ:つぶやき



屋根の塗装やリフォームを検討されているお客様から、「自分で計算した屋根の面積と、業者さんの見積もりにある面積が違うのはなぜ?」というご質問をよくいただきます。
「もしかして、面積を水増ししているのでは?」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。これには明確な理由があり、お客様の計算方法と私たちプロの計算方法の違いから生じるものです。
今回は、なぜ面積に差が出るのか、その理由を分かりやすくご説明します。

1. 屋根には「勾配(傾斜)」があるから

 一番大きな理由が、屋根の「勾配(こうばい)」、つまり傾きです。
 お客様がご自身で計算される際、多くの方は建物の1階の床面積を基準にされます。しかし、屋根は地面に対して水平ではなく、必ず傾斜がついています。
 
 身近な例で考えてみましょう。
 平らな道と、急な坂道では、同じ距離を進むにも、坂道のほうが距離が長く感じますよね?
 屋根もこれと同じで、傾斜がある分、実際に塗装する表面積は、真上から見た床面積よりも大きくなるのです。
 私たちは、この勾配を考慮した「勾配伸び率」という係数を使って、実際の屋根面積を正確に算出します。勾配が急な屋根ほど、面積の差は大きくなります。

2. 見落としがちな「軒の出(のきので)」も含むから

 お客様が計算される際に、もう一つ見落としがちなのが**「軒の出」**です。
 軒の出とは、建物の壁面よりも外側に突き出している屋根の部分のことです。多くの場合、お客様の計算ではこの部分が含まれていません。
 私たちプロは、図面を基にこの軒の出の面積もしっかりと含めて計算します。特に軒が大きく出ているお住まいでは、この部分だけでかなりの面積になります。

【お客様の計算】:家の内側の広さ(床面積)

【プロの計算】:家の外側の広さ(床面積+軒の出)× 勾配

この違いが、面積の差となって表れるのです。

3. 正確な面積を知ることが、適正な工事につながる

 「少しの面積の差くらい、気にしなくてもいいのでは?」と思われるかもしれません。しかし、屋根工事において、正確な面積は非常に重要です。
 塗料の量が足りなくなる: 面積が少ないと、塗料の量が不足し、規定通りの厚みで塗れず、耐久性が落ちる可能性があります。
 費用の無駄を防ぐ: 余分な塗料を発注するなどの無駄をなくし、適正な費用で工事を行うことができます。
 私たちは、お客様に正確な工事費用と質の高い施工を提供するため、このような方法で屋根の面積を算出しています。

まずはお気軽にご相談ください
もしお手元にご自分で計算した面積があり、見積もりの面積と違ってご不安な場合は、お気軽にご質問ください。
正しい知識を持って、安心して屋根リフォームを進めましょう。

#屋根リフォーム #屋根塗装 #平米計算 #勾配 #軒の出 #見積もり #面積の違い #屋根工事 #リフォーム費用 #家のお手入れ #プロの仕事

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

こだわりの塗装で相模原に安心を届ける塗装の専門家

中村和宏プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼