リフォームでつけて良かった設備④
①「ウォシュレット」はTOTOの商品名(登録商標)です。
もしかすると、“トイレでおしりを洗う装置”全般のことを“ウォシュレット”と誤解されている方もおられるかもしれませんが、「ウォシュレット」はTOTO株式会社の登録商標(日本第1665963号)です。なので、TOTOが製造・販売する温水洗浄便座の商品名(登録商標)だけが「ウォシュレット」です。
②「ウォシュレット」には原型があった
「ウォシュレット」には原型があり、アメリカからもたらされました。TOTOは、1980年の「ウォシュレット」発売に先立つこと16年前の1964年12月より、アメリカン・ビデ社(アメリカ)の「ウォッシュエアシート」という温水洗浄便座の輸入販売を始めていました。また、1969年11月からは暖房便座機能を追加して国産化したウォッシュエアシートを販売していました。ウォッシュエアシートは、痔を患っているなど紙でおしりを拭きづらい方むけに開発された医療用で、「温水の温度が安定しない」「浴び心地が悪い」といった課題のある商品でしたが、“清潔で快適なトイレ”という新しいニーズへの手応えをTOTOにもたらしました。1978年11月、このニーズに応える新商品の自社開発を決断し、ICとセンサーによる高度な温度制御などを一新した温水洗浄便座「ウォシュレット」が、1980年6月に発売されました。
③中国で「WASHLET」は「卫洗丽」
外来語も含めて全てを漢字で表す中国では、例えばマラソンは「马拉松(マーラーソン)」のように、中国語での発音が近い漢字を組み合わせて表現します。「WASHLET」も例外でなく、中国での商品名は「卫洗丽(衛洗麗・ウェイシーリー)」となります。当てられている漢字も、「“衛”生的におしりを“洗”って綺“麗”にする」という意味になっています。
④最近の「ウォシュレット」は、全て“水玉連射”でおしりを洗っている
ワンダーウェーブ洗浄搭載機種は1999年から、それ以外では2012年から、おしり洗浄を“水玉連射”方式に順次切り替えてきました。現在発売している海外含めた全ての「ウォシュレット」は水玉連射になっています。水玉連射にすると、従来の半分以下の水量でも、たっぷりした浴び心地を実現できます。それまで上位機種の「ウォシュレット」は、お湯を貯めるタンクが横に飛び出した“貯湯式”で、水量をたっぷりつかうことで洗浄感を出していました。1999年、「ワンダーウェーブ洗浄」の開発により、1秒間に約70発の水玉連射することで、洗浄水量の限界から洗浄感に課題のあった“瞬間式”でも十分な浴び心地を実現。また長く使用する際に、途中でお湯が切れることもなくなりました。以降、ワンダーウェーブ洗浄搭載機種はタンク不要の瞬間式となり、すっきりしたシンプルデザインとなりました。ワンダーウェーブ洗浄は、電磁ポンプをつかって周期的に水のスピードを変化させることで水玉をつくっています。2012年に開発された「バルーンジェット技術」は、ノズル先端を工夫し、水と空気の抵抗の差を利用することで水の周期的なスピード変化を作り出すことに成功し、ポンプレスでの水玉連射が可能となりました。現在ではワンダーウェーブ洗浄搭載機種以外の全ての「ウォシュレット」にバルーンジェット技術が使われています。
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