デビットカード?と電子マネー? 「au WALLET」

渡辺博士

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テーマ:金融・経済

 5月21日よりKDDIによって「au WALLETカード」(年会費無料)が始まり、早速使って見ました。

 このカードは電子マネーとのふれこみなのですが、実際に手元に届いてからよく見ていると、利用方法は
「Master Card」のクレジットカードを利用できる店舗でのみで使えるカードである。でも与信枠(利用限度額)は存在しないので使いすぎる心配はない。よってこれはVISAデビットなどと同じ、デビットカードと考えられる。(日本では普通預金のキャッシュカードで利用されている「J-Debit」とは異なる。)
 利用方法はデビットカードであったとしても、普通預金などから即時決済されるものではない。事前にいくつかの方法によってチャージされた金額から決済されるもので、これは正に電子マネーによる決済方法。
 よって、Master Cardブランドを利用したデビットカード払い方式による新たな電子マネーともいえる。
 又、決済方法が電子マネーなのでポイント(WALLETポイント:200円=1ポイント)を利用してチャージもできる。こうしてみると電子マネーと言われても不思議ではないような気もします。

 決済先が電子マネーということは、チャージの仕方についても気になるところです。チャージには
1、「auかんたん決済」によるチャージ
2、「じぶん銀行」からのチャージ
3、クレジットカードからのチャージ
4、現金によるチャージ 
とある。
 1を口座振替にしている場合は問題ないが、クレジットカード決済にしている場合は、カード会社がMUFGカードをはじめ、UCカードやNICOSカード、クレディセゾン(AMEXを除く)と限定的である。3についてもMaster Card、クレディセゾン、UCカード発行のVISAカードと限定されており、使い勝手が悪い。それと4の選択もあまり利用できない。なぜならauショップのみの取扱いだから、どこの街でも複数あるわけではないのでこれも使い勝手が悪い。あとは2だが、これもじぶん銀行のみなのだが、実はじぶん銀行と三菱東京UFJ銀行間は、ネットバンキングを前提として双方とも振込手数料が無料なので資金移動が自由な点を考慮すれば多少使い勝手が広がる。さらにじぶん銀行のキャッシュカードはほぼ三菱東京UFJ銀行と同じ扱いなのでATMなども使いやすい。

 それからポイントの獲得についても気になるところだが、チャージはクレジットカードの利用が一番なのだが、前述のように限定的なのが残念なところ。そんな中、じぶん銀行からチャージすると、今年の年末までは5%のチャージ金額上乗せをしてもらえる。これはポイントよりはるかに大きい。又、初回のみ更に10%上乗せされて、合計15%上乗せは非常にうれしい。10,000円チャージしたら11,500円になるということ。(上乗せ時期にはズレがある。)

 これらを考慮すると、様々な限定的な部分など分かりにくいところもあるが、auの携帯やauひかりなどの利用とともに、三菱東京UFJ銀行やじぶん銀行の利用ができる方にとっては、カード決済やポイントの獲得手段が加わったことになるのでいいことだと思う。まだまだこれからも進化しそうで目が離せない。

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