中小企業政策の大きな変更点①企業倒産を容認?!
経済産業省認定支援機関の中小企業診断士鈴木です。
前回の内容に引き続き6/30発表:経済産業省中小企業庁審議会の資料から国の中小企業政策の変更点を見ていきます。
まず、これまで国がどんな目標(KPI)をもって中小企業支援を行っていたかが述べられています。
①黒字中小企業・小規模事業者を70 万社から140万社に増やす
②3年間で約100万社のITツール導入促進を目指す
③ 海外子会社保有率を2023年までに、2015年比で1.5倍にする
④開業率・廃業率が米国・英国レベル(10%台)になることを目指す
上記がこれまでの目標です。
ではこれからはどうしていきたいのか
①1人当たり付加価値額(労働生産性)を今後5年で5%向上
②技術進歩、イノベーションによる付加価値を5年で5%向上
③中堅企業へ成長する企業数年400社以上にする
④海外展開比率を5年で10%向上
⑤開業率を米国・英国レベル(10%台)に
これが新しい目標です。
目立つのは付加価値という表現ですが、簡単に言うと「給料を上げろ」ということです。これまでは黒字化が目標だったので社員の給料を削ってでも黒字化すればよかったのですが、賃上げを国が企業に求める構図が鮮明になっています。それと、日経新聞でも重視したのが廃業を開業以下に抑える記述がなくなったことです。
企業が倒産するのは仕方がないということです。
ではもっと具体的にはどんなことが書かれているのでしょうか?
③完結編へつづく