通信販売の補聴器、集音器はなぜダメなのか?
補聴器購入時、交付金を申請できることがあります。
その条件は、聴覚での障がい手帳を持っている事。
何だ、当たり前の話じゃないか、そんなの持ってないし!・・・と思ったそこのアナタ!
それがそうでもないんですよ。
当店に相談に来られるお客様の中で、自身が障がい手帳の交付基準に該当してることを気付いていない方が非常に多いのです。
それだけの聴力ですから、これまで既に何回も補聴器を購入してきている方がほとんどです。
これまでは、そこまで低下していなかったが今回は該当した・・という方もいるとは思いますが、
中には既に手帳を持っているにもかかわらず、交付金を申請せずに購入してしまった方もたまに見かけます。
なぜ交付金申請を見逃してしまうのか?
それは、知識のない補聴器販売店が巷に溢れかえっているから!
補聴器販売店が、しっかり申請できる可能性について説明しなければならないのに、その義務を果たしていない。
申請のためには、お客様を耳鼻科医へ誘導しなければならないが、医師との連携ができておらず、病院へ行かせたら他の補聴器店に客をとられてしまうことを恐れ、その場で知らん振りして販売してしまう!
そもそも交付金の申請方法や基準をよく知らない!
そんな店がいっぱいあるんです。
障がい手帳の基準とは
聴覚の障がい手帳には、6級~2級まであります。・・・なぜか途中の5級は存在しません。1級もありません。
両耳とも全聾でも2級となります。
最も軽い6級について説明します。
1.両耳の平均聴力レベルが「70デシベル以上」
2.一側側の聴力レベルが「90デシベル以上」、かつ他側耳の聴力レベルが「50デシベル以上」
このどちらかで該当します。
見落としがちな難聴・音は聞こえても言葉が聞き取れない・
これまで何台も補聴器を買ってきたが、当店で初めて手帳申請の可能性を知ったという方の中で割と多くいるのがこのパターン。
通常の聴力測定では見逃されてしまうのです。
皆さんもよく知っている、ピーピーと聞こえたらボタンを押すアレです。
この測定結果では手帳の交付までには至らないため、自費で補聴器を購入してきた。
しかし、実はまだ他にも基準があるのです。
語音明瞭度測定やりましたか?
語音明瞭度測定とは、ア・サ・ハ・・・などの語音を聞き分ける検査です。
この測定結果で、どれだけ音を大きくしても両耳の最高正解率が50%以下の場合、
これは聴覚障がい4級に該当します。
このような可能性が疑われる場合、当店では基本的に耳鼻咽喉科の受診をして頂くようお話しております。
そのうえで、申請する、しない、はご本人の判断に委ねます。
補聴器は様々なところで売られていますが、クラスⅡ管理医療機器と呼ばれる「医療機器」ですから、「どこで買っても同じ」ではないのです。