扇風機だけでは室内温度は下げられません

弘瀨美加

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テーマ:シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納



今年の夏の気温は、昨年よりはやや低いものの
全国的に平年よりは高くなる見込みなのだそうです。
特に、7月末〜8月前半にかけて暑さのピークで、
地域によっては40℃前後に達する
「酷暑」となると予想されています。
家の中に居ても暑くてエアコンが欠かせませんね。

けれど、高齢の方の中には、
「エアコンは好きじゃないから扇風機しか使わない」
とおっしゃる方もいらっしゃいます。
扇風機は風を発生させることで
体感温度を下げることはできますが、
エアコンのように直接的に室温を下げる機能はありません。
室温が高い状況で使用すると、熱風を浴びることになり、
体温上昇や心拍数増加につながる可能性があります。

高齢の方が扇風機を使用する際には、
・直接風を体に当てすぎないようにする
 体温の低下を防ぐため、首振り機能やタイマー機能を使用する
 特に夜間は体温が下がりやすいため注意が必要
・長時間の連続使用を避ける
 体が冷えや乾燥を防ぐため、タイマー機能を利用したり、
 こまめに扇風機のスイッチを切るなどして使用時間を調整する
・こまめな水分補給をする
 扇風機を使用は、体から水分が蒸発しやすくなるため
 こまめな水分補給を心掛ける
・室内の湿度が下がりすぎないようにする
 扇風機を使用の際は、湿度計で40~60%程度を保つようにする
 などの注意が必要です。

若者に比べて暑さを感じにくい傾向にある高齢の方は、
暑いと思っても放熱するスピードが遅いので、
熱中症にかかるリスクが高いといわれています。
また、65歳以上が多い熱中症で亡くなった方の8割近くが、
エアコンを使用していなかったという結果もあるので、
扇風機は単体で使うよりもエアコンと併用し、
効率的に部屋全体に冷気を届け室温を下げて
節電するなどの活用の仕方をおススメします。

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弘瀨美加
専門家

弘瀨美加(講師)

comfy living

在宅介護経験者だから伝えられる実践的な整理収納スキルに強み。高齢者の心身の特性に配慮した収納のテクニックで安全で安心な住環境の整え方を提案。介護する人される人、双方の気持ちの負担も軽くなるよう努める。

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