災害時の備えが普段の生活の危険性を高めている?

弘瀨美加

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テーマ:シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納



大型地震や台風の備えとして、
備蓄用の水や食料品を準備されている方も多いです。
もしもの時に備えておくのはとても良い事ですね。
けれど、台風などが接近してくるとスーパーなどでは、
「台風が接近しています。備蓄食料品のお買い物はお早目に!」的な
アナウンス流れるからなのか、
既に家の中には沢山の備蓄水や食料品を準備しているにも関わらず、
買い物に出る度に買い足している方もいらしゃいます。
家の廊下や階段には、それらがズラッと並んでいて、
避けて通っているような有様なのに
それでも、もしも・・・と不安になられて買い足されるのです。
もしもの時を考えると少ないより沢山あった方が、
安心だというお気持ちは良くわかります。
けれど、それらを動線の邪魔をしない場所(部屋)に
キチンと確保できてるならよいのですが、
階段や廊下など、置けるところに置いておくというのは
あまり良いとは言えません。
階段でフラッとして、置いてあった段ボール箱が邪魔して、
手すりに摑まることができず、段ボール箱にしがみついた結果、
箱と一緒に転落して大怪我をされたり、
宅配便が来たので小走りで玄関に向かったら、
廊下に置いてあった段ボールに躓いて転倒したりと、
転落や転倒のリスクを高めることにもなっているのも事実なのです。

また、備蓄しておくのは良いけれど、
その備蓄の水や食料品の管理を忘れてしまわれる方も多いです。
消費期限が過ぎても、そのまま備蓄品として、
それらが家の中の場所をドーンと取っているのです。
消費期限が過ぎてしまうと、もう処分するしかありません。
それが家の中を狭くして、転落や転倒のリスクを高めてるって、
考えてみたら、バカらしいことだと思いませんか?
食料品など期限のあるモノは、入れてある外箱に大きく期限の日を記し、
古いモノは手前に、新しく買ってきたモノは奥にというように
自分なりのルールを作って保管をして期限の管理をするなどを
備蓄する数を決めて、普段使う動線上や避難経路には保管しないなどを頭において、
災害時だけでなく普段の生活の安全性も守りながら、備えをされて下さい。
災害時の備えが普段の生活の危険性を高めているようでは元も子もありません。

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弘瀨美加
専門家

弘瀨美加(講師)

comfy living

在宅介護経験者だから伝えられる実践的な整理収納スキルに強み。高齢者の心身の特性に配慮した収納のテクニックで安全で安心な住環境の整え方を提案。介護する人される人、双方の気持ちの負担も軽くなるよう努める。

弘瀨美加プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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