得意なことはお任せ
先日、愛生会山科病院 消化器外科部長で
京介食推進協議会 会長の
荒金英樹先生の
「食の支援による京のまちづくり」という
お話を聞かせていただき、
「食べる力」は「生きる力」だと
改めて思いました。
そのお話の中にあった「京介食」は、
高齢や障害などにより、
食の楽しみを享受出来なくなった方々の問題解決のため、
従来の機能面のみを重視した介護食とは異なり、
利用者の心理面・感性にも配慮し、
「美味しさ」「見た目の美しさ」「季節感」「地域の食文化」など、
食事が本来有しているべき付加価値の面(食べる喜び)を
持ち合わせた介護食です。
※京介食推進協議会
かつて、
年齢を重ねて嚥下機能の低下し、
嚥下食をとっていた私の家族も、
自分だけビジュアルの違った料理を
「薬だと思って食べている」と
食べる喜びや楽しみがなくなって、
食もより細くなり、活力もなくなっていきました。
極端なことをいえば、
口から食事をとらなくても、
直接、胃や腸に直接栄養を入れれば、
生きてはいけるのでしょうけれど、
生きていく喜びや活力は、
やはり口から食事をとることで、
生み出されるのではないかと私は思います。
毎日は無理でも、
自分の誕生日だとか、何かの折に
「美味しさ」「見た目の美しさ」
「季節感」「地域の食文化」などが込められた、
「京介食」のようなお料理をいただけると、
ただ栄養をとるだけの食事が、
次の楽しみのためにと変わるかもしれません。
また、ご家族も、美味しいから生まれる笑顔に
喜びを感じられるのではないでしょうか。
シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納・comfy living