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弘瀨美加(ひろせみか) / 講師

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コラム

住環境と健康寿命

2021年1月28日

テーマ:シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納

コラムカテゴリ:くらし



セミナーなどでは、毎回、お伝えをしている
「住環境を整えることは、
健康寿命を延ばすだけでなく
QOLの維持・向上にもつながり、
心身ともに元気な生活を送るにはとても大切なこと」
ということ。
しかしながら、残念なことに
大半の方は、住環境は、後回しにして、
何か事がおこってからでないと、そこに注目はしません。

2018年11月にWHO(世界保健機構)が、
「冬の室内は最低18度以上が望ましい」
と勧告したことをご存知ですか?
日本でも「住まいと健康の関係性」が、
国土交通省のサイトなどでも公表されるようになり、
住宅が健康に影響を与えることが認知され始めています。

世界基準では、
冬場の室内温度を18度以上にする
ということが強く推奨されています。
18度というのは、
「健康な生活を送るために最低でも保つべき温度」
という意味で、実際に推奨されている温度は21度以上です。
子供や高齢者がいるご家庭では、
より高い室温が望ましいとされていますが、
現状の日本の住宅の断熱性能では、
暖房器具を使用せずに18度以上を保つのは難しいのです。
国土交通省の調査では、
平均年齢57歳の住居2000戸を調査すると、
居間では6割、
寝室・脱衣所に至っては9割もの家が
18度に達していない状況で、
さらに廊下・脱衣所の平均値は約12度、
居間でも16度だったという結果に。
また、イギリスが長年行っている
「住宅の健康安全性評価システム(HHSRS)」の調査では、
・16度を下回ると呼吸器系疾患のリスクが高まる
・12度を下回ると血圧の上昇や心臓に関わる血管などに悪影響が見られる
・5度を下回ると低体温症のリスクが発生
という結果がでているように
気温が少しずつ下がるにつれて、
健康に悪い影響を及ぼすリスクが高くなってしまうのです。

室内を暖かく保つには
「住宅の断熱性」が求められますが、
高額な費用がかかってきます。
手軽にできて効果的な断熱をするには、
窓の見直しをすること。
窓からの冷気が部屋の内部に流れ込んでいる状態を
「コールドドラフト現象」といいますが、
暖房しているのに足元がヒンヤリするなど、
窓から漂ってくる冷気を防ぐ対策は、
内窓を取り付ける、
高機能窓に交換などあります。
最もコストをおさえた対策は、
窓にプチプチタイプの断熱シートを貼る、
床との隙間をなくすくらいの長さの厚手のカーテンに変える
ということで、これでも多少の効果はあります。
寒いこの時期、
暖房費も気になるところではありますが、
室温を18度以上に保って
健康に悪い影響を及ぼすリスクを軽減し、
健康寿命を延ばしましょう!

参考:住宅の温熱環境と健康の関連 - 国土交通省 
   PRESIDENT「18度未満の寒い家」は脳を壊し、寿命を縮


シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納・comfy living

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