気軽に相談できる、身近な登記、法務の専門家
太田英之
Mybestpro Interview
気軽に相談できる、身近な登記、法務の専門家
太田英之
#chapter1
土地や建物の売買、抵当権などの担保設定、また会社の設立や変更などの際に必要となる手続きが「登記」。神奈川県・茅ヶ崎市で、この不動産登記・商業登記の申請業務を手がけるのが、クローバー司法書士事務所の代表、太田英之さんです。
迅速、正確な仕事で多くの企業、個人から信頼を得ている太田さんですが、「登記業務そのものは、ほかの司法書士と差別化できることはあまりないんです」と率直に語ります。確かに、登記は法的な事実をありのまま申請する手続きであり、正確に行えば成果物に大きな違いはないといえます。
その中で、太田さんが自身の強みと語るのが「相談のしやすさ」です。「法律の専門家に近づきがたいイメージを持つ方は多いものです。また、士業の先生の中には、相談される方の話を遮り、専門用語を使って一方的に話し、定型的な仕事に当てはめて処理しようとする方も多い。私は、まずお客さまのお話をじっくり聞き、必要な手続きについてわかりやすく説明したうえで申請業務を行うことを大切にしています」。この親身な姿勢が、日常的に登記と関わる金融機関や不動産会社だけではなく、普段、登記に馴染みのない企業や個人から支持されているのです。
ちなみに太田さんの前職は、大手証券会社の業務ソフトウェアを作るシステムエンジニア。社内のソフト利用者の要望を聞き取り、課題を整理、専門知識をもとにソリューションに落とし込んでいく能力は、法律という全く異なるジャンルに転じた後も生かされているのだといいます。
#chapter2
太田さんの持ち味であるコミュニケーション能力がとくに発揮される分野が、高齢化で需要が高まる相続・遺産承継業務です。クローバー司法書士事務所は、相続に伴う不動産の所有権移転登記はもちろん、遺産承継業務全般、遺言書の作成サポート及び遺言執行、相続放棄、限定承認等の手続きもサポート。税理士や弁護士らとのネットワークも持ち、相続手続きに関し最初に相談できる窓口としての体制を築いています。
相続手続き自体は人が亡くなった時に始まりますが、トラブル・争いを防止し、円滑に財産を承継するためには、生前に家族と話し合い、遺言書などの準備をしておくことが重要です。「多くの方が、家族の相続の際、どんな問題が起こり得るのかわからないため、漠然と不安を感じています。相談に来られた方の状況についてじっくりお聞きし、課題を整理し説明、理解していただいたうえで対策を提案する必要があります。また、自分や家族の死後について話し合うことには心理的な抵抗もあるものです。そのような気持ちに寄り添いながら、丁寧に対応することも大切です」。
相続に関連し、認知症などにより、自身の財産に関する意思表示がしにくくなった時のために備える必要もあります。太田さんは、家庭裁判所から成年後見人に選任された経験もあり、判断能力が衰えた方の法律行為の実務に精通。法定後見、任意後見のほか、財産の使い道を指定して、家族に財産を託す「家族信託」の業務にも力を入れています。
#chapter3
太田さんの元には、商業登記業務のクライアントである企業からもさまざまな相談が寄せられます。とくに法務担当や顧問弁護士等がいない中小企業にとって、登記のみならず会社法務の幅広い相談に乗ってくれる心強いアドバイザーです。
さらに最近、太田さんが商業登記の分野でニーズを感じているのが、外国の方々が日本で事業を行う際の登記手続きを含めたサポート業務。「以前、英語圏出身の経営者から『会社設立時に日本語で書いてもらった定款の内容が、会社の実情と異なることがわかったので書き直してほしい』と依頼がありました。日本語が達者ではない外国の方からの相談に対し、コミュニケーションが不足した状態で定款を作成してしまったことが原因だと思われます」
システムエンジニア時代に、英語での業務も経験した太田さん。日本でビジネスを行う外国人向けに、日本の法令に則った登記申請を行うとともに、英文併記した議事録、英語版の定款等を作成する業務に取り組む方針で、現在、英文のWEBサイト作成などの準備を進めています。言語は異なっても、顧客との相互理解、コミュニケーションを重視する太田さんのスタイルがよく表れた業務といえるでしょう。
司法書士は、身近な街の法律専門家といわれます。太田さんが目指すのは、多様な背景を持つ方が、誰でも気軽に相談できる事務所。今後も、持ち前のオープンな姿勢で、法的なアドバイスを必要とする多くの人の声を聞き、きめ細かいサービスを提供してくれるでしょう。
(取材年月:2018年12月)
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Profile
気軽に相談できる、身近な登記、法務の専門家
太田英之プロ
司法書士
クローバー司法書士事務所
不動産登記・商業登記申請業務をはじめ、相続・遺産承継業務に力を入れる。後見制度や信託制度に関する知識・経験も豊富。会社や個人からの相談を親身に聞き、法的課題を整理、解決策を提案するスキルに強みをもつ。
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