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現在の制度は、住宅を買って2021年の年末までに入居する人に適用されます。住宅ローンを組んだ人は10年間、年末のローン残高の最大4000万円の1%分を上限に1年で最大40万円分、10年間では400万円分が所得税などから差し引かれて戻ってくる仕組みです。
それが、2022年以降は減税の幅を見直して1%を0.7%に縮小という案が出ました。が、これにも「もっと縮小すべき」という案もあり、どうなるかはわからない状況です。と言うのも、いわゆる「逆ざや」の問題があるからです。「逆ざや」とは、例えば、低金利のなか金利0.5%で3000万円のローンを35年組んだとします。ローンの一般的な金利計算ではローンの利息は当初1年間で約8万円。ですが、控除はローン残高の1%なので3000万円なら最大30万円分戻ってくる計算です。差し引き22万円も得する計算になります。利息の負担を軽くするための控除額が利息よりも高くなる、これが「逆ざや」現象です。0.7%でも利息は約11万円ですが、控除額は30万円分戻るので差し引きはまだ19万円得をしてる状態です。0.7%になったとしてやはり1%よりも総額が減るわけですが、ここで国交省が住宅購入の勢いが落ちることを懸念して「0.7%+期間延長」案がでました。この期間を10年から15年に、そうすると1%10年の総額が400万円に対し、0.7%15年になると最大420万円になり逆に増額となります。
ここで「待った!」がかかります。財務省です。逆ざやの解消につなげたい財務省と住宅購入意欲を下げたくないが、控除率は下げる、しかし、期間延長を唱える国交省。対象となるローン残高の上限も4000万円から3000万円に変わる可能性もあり、控除期間も4年延長、控除額も年間最大3000万円の場合、21万円での案を検討、調整してる様子です。
与党が税制改正大綱を、取りまとめ、結論を出すのはここ数日と言われてます。どうなるか注視していきたいと思います。