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認知症を考える(1)

髙橋一久

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テーマ:親が認知症かもしれない時の初期対応

 親の認知症に早めに気づくには、「ちょっとおかしいな」と思ったことをメモしておくとよい。「いつ、どんなことがあった」とメモし、専門医を受診するとき伝えると、判断材料や対処に役立つ。「もしかしたら」と思ったら、とにかく早く専門医を受診することが大切である。
 しかし、親に「精神科に行こう」とはなかなか言い出せない。言うことができても親が拒否することもある。そこで嘘も方便で「70歳以上は全員認知症検査をすることになった」とか「今月中だと認知症の検査は無料。来月は有料になる」などの話をし、それぞれに苦労して専門医受診を促しているようだ。
 ただ本人の為とはいえ、「食事に行こう」などと誘って病院に連れて行くのはNGだ。本人が「騙された」と思ってしまうと、今後のコミュニケーションにも影響する。
 認知症と判断されると、たいてい投薬が始まる。自分で薬の管理ができるなら大丈夫。できない時は適正な対処法を医師や薬剤師と相談する。それでも本人が管理できない時は、包括支援センターなどに相談もできる。お金の管理が危うくなってもまだよいが、火の始末ができなくなると火事で近隣に被害を出す恐れもある。
 認知症によって「何ができなくなっているか」を見極めてサポートまたは改善方法を探すことが必要だ。ただ軽度認知症なら生活習慣の改善などで治ることもある。とにかく早めの対応が求められる。

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髙橋一久
専門家

髙橋一久(高齢者サポート)

一般社団法人 シニア・総合・サポート(監事設置法人)

高齢社会での認知症対策と核家族化での各種支援サポート。金銭・財産管理、相続対策、死後の各種行政手続き・生命保険・葬儀・埋葬他関連業務の代行全般をワンストップで委任を受けることが可能。

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