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インプラント治療後の情報の控え

北條智之

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テーマ:インプラント

歯科用インプラントは、世界で100種類ほどあり日本でもそのうち約30種類が流通しています。インプラントは形状や材質がメーカーごと・種類ごとに異なっており、それぞれ特徴があります。一般的には症例に応じて使い分けたりしています。そのため、一番優れているインプラントは何かというのを一概には言えないのです。

インプラントはメーカー内でも、ましてやメーカー同士で完全には互換性がありません。治療に用いる道具やスクリューなどの部品も使用するインプラントごとに用意しなければなりません。ここで患者さんにとって少し厄介なことが起こります。例えば、A歯科でXというインプラントを使って治療した場合、その後のメインテナンスやトラブル対応などでB歯科に行きますとB歯科ではYというインプラントを使用しているためにXインプラントには対応できないという事態が起こる可能性があるのです。使用しているインプラントは診療所ごとに違いますのでご自身で使用されているインプラントはいったい何なのかを事前に把握しておく必要があるのです。

通常であれば、インプラント治療後には使用したインプラントの情報が記載された控えが渡されます。患者さんはご自身のインプラント情報を保管・管理していただく必要があります。万が一、そのインプラント情報の控えを紛失されますと治療を担当した診療所に、再度、インプラント情報を交付してもらうという手間が発生してしまうかもしれません。先週、当院に海外でインプラント治療した患者さんからメインテナンスをしてほしいという問い合わせがありました。その方は、使用したインプラントのメーカーと種類を控えていましたので対応可能なのかどうかを事前に判断することができました。しかしながら、「他院でインプラント治療したが控えはもらっていない(もしくは、なくした)」という患者さんも多くいます。そうなると、問い合わせだけでは何ともお答えしようがないのでやはり治療した診療所に一度聞いていただくか、レントゲン写真などから推量していくしかありません。

インプラント治療を受けられたあとは、必ず使用したインプラント情報の控えを受領し、そしてご自身で大切に保存していただくようお願いいたします。

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北條智之
専門家

北條智之(歯科医師)

北上インプラントデンタルオフィス

インプラント歯科学の権威、ウルリッヒ・ヨース博士の治療法を専門的に学んだ知識と3DCTなど先進設備で、グローバル・スタンダードな治療を心掛けています。

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