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1本のインプラントの費用はいくらですか?

北條智之

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テーマ:インプラント

「1本のインプラントの費用はいくらですか?」
この質問に対しては、患者さんの口腔内の情報から治療計画を具体化してはじめて答えることができます。治療計画は複雑ではありますが、治療計画を聞くことによって患者さんは自らの状況についてさらに詳しくなり、インプラント治療が自分にとって本当に最善かどうかを判断できるようになります。
インプラントの費用について注意すべき点は、歯科医がまったく口の中を見ずに価格だけを提示する場合は、十分に警戒すべきです。
インプラント治療は患者さんのお口に合わせて最適化しなければ意味を成しません。私はインプラント治療におけるMSc(修士の学位)を保持しており、患者さんによってインプラント治療計画が全く同じ、治療費用も全く同じになることはないことを隠すことはできません。私は来院回数、処置の内容、費用も個々の状況に応じて変化することを知っています。患者さんの状況に応じたインプラント治療が必要であり、個々の状況を無視した「定価」はありません。

インプラント治療はなぜそんなに高価なのでしょうか?

「チタン製のネジを購入しているのではなく、歯科医療サービスに対価を支払う。」
そのことを患者さんは理解する必要があります。インプラントは生体組織に埋め込まれる医療機器です。神経、血管、下顎管、副鼻腔などの重要な生体器官と共存しなければならず、インプラント埋入は工業製品の購入ではなく、純然たる手術です。
インプラントは、ブリッジ、入れ歯など他の代替オプションとは性質が異なります。インプラントは、見た目、感触、動作が自分の歯のように機能しますが、だからといって天然歯の完全な代替えにはなりません。
インプラント治療の価値を最大化して提供するためには、私が費用をなんとなく推測するのではなく、常に患者さんのお口の状況に基づく必要があります。

  • 「患者さんは現在何本の歯を失っていますか?もしくは失いそうですか?」
  •  「かみ合わせに問題はありませんか?」
  • 「顎の骨の健康状態はどうなっていますか?」

これらすべてに答えを出さないとインプラントの治療費は決まりません。
インプラント治療を成功させるために、私は患者さんのお口の状況を隈なく確認しないといけません。なぜならば適切な治療計画が結果的に将来の歯科治療の費用を抑えることに繋がります。インプラントを歯の単なる代替えとして、または高価なアクセサリーとして1本ずつばら売りできるかのような説明には注意が必要です。
インプラントの費用について、検査もせずに提示することができませんが、明らかなことが 1 つあります。インプラントは、ブリッジや入れ歯などの他の歯の代替えオプションと比較して、優秀な治療方法となりえます。
また、インプラント治療は、世界中の多くの人々から費用対効果が優れているからだけでブリッジや入れ歯と比較され、選ばれているわけではありません。

インプラントは安定性が高い治療方法です

骨と生着したインプラントは長期的に被せものを支える強固な土台となります。話したり、笑ったり、咳をしたりといった動作を自然に行うことができます。インプラントは、強固な土台として被せものを保持し、生活に安心感が得られます。

インプラントは歯の健康維持に役立ちます

入れ歯やその他の歯の代替オプションも、粘膜や残された歯にとっては新たな負担が産まれたことになります。過度な負担は歯の喪失を招く恐れがあります。この点において、インプラントは優れた治療方法です。とくに入れ歯は、安定のために粘膜を頼みの綱としますから、変化しやすい粘膜の影響を受けてしまいカチッと安定したものにはなりません。

インプラント治療の費用は、次のような個別の要因の影響を受ける

顎の骨の状態

インプラントに適切な骨の幅と高さがあれば、追加費用はかかりません。しかし、一般的には、抜かざる得ない状況の歯の周囲は、骨が欠損しているか、骨のボリュームが足りません。骨移植は、インプラント埋入と同時、あるいはインプラント埋入前に行います。当院では少ない範囲で¥100,000、範囲が広い場合は¥200,000の骨造成費用がかかります。

かみ合わせの状態

インプラントは正常なかみ合わせがあって初めて機能する医療機器です。歯ならびが悪く、噛んでいる歯と噛んでいない歯がまちまちであったり、受け口や開口、過蓋咬合などの大きな不正咬合があればインプラントは正しく機能できません。
歯ならびを整えたり、かみ合わせを正常な状態に近づけるなどの前処置がインプラント埋入前に行われます。いわばインプラントの安定・安全化のための「下ごしらえ」です。歯ならび全体を整えるとなれば矯正治療が必要です。残された歯が少ない場合、通常、仮歯でかみ合わせを整えていきます。仮歯は1本¥10,000です。矯正治療は¥80,000~¥840,000です。その他、歯をできるだけ長く保つためのむし歯治療であったり、根の治療が必要になる場合があります。インプラント治療は高額であるが故に、残された歯については長持ちできるよう大切に取り扱うべきであり、欠かすことができません。もし、前処置を行うことなくインプラント治療を行うと、インプラントが正しく機能しないだけでなく、残された歯を失えばインプラントの安定化・安全化の前提が崩壊します。

適切なインプラントの選定

当院が使用するインプラントは いずれもチタン製のStraumann BLXもしくはZimVie SwissPlus です。当院で使用するインプラントは20年以上、アバットメントの形状が変わらない古い歴史と実績のあるものであり、部品の供給が途絶えることや製造メーカーが不詳となる事態はおよそ考えられないものです。インプラントを製造するメーカーは世界中で100社程度あるとされておりますが、そのうち長期の実績をもつインプラントメーカーは限られています。また、使用するインプラントを明らかにしないときも、患者さんは注意深く説明を聞く必要があります。手術費用を抑える目的で、インプラントの価格だけでメーカーを選定してはなりません。

必要なインプラントの数

単純なインプラントの1本の価格については、当院の場合¥440,000です。この内訳は手術費用が¥200,000、アバットメント¥60,000、アバットメント技工料¥20,000、仮歯¥10,000、ガイドデント保証¥30,000、ジルコニアクラウン¥120,000です。では、3本歯を失ったら3本のインプラントが必要ですか?14本失ったら14本のインプラントが必要でしょうか?答えは「NO」です。インプラントの本数は部位、お口の中の状況で変わってきます。当然ながら、いたずらにインプラントの本数を増やさないための前処置が大切です。
「インプラントは天然歯の完全な代替えにはならない」
このことを強調しなければ、欲しいインプラント本数や必要なインプラントの部位を患者さんが自由に選べるアクセサリーかのような誤った印象を与えてしまいます。インプラントの1本あたりの費用は決まっていますが、取るべき治療方法は患者さんのお口の状況次第で変わるのです。

あなたの笑顔とお口の健康のための投資

インプラント治療は患者さんにとって、患者さん自身の笑顔とお口の健康のための投資です。インプラントは、被せものを長期にわたってサポートし続けます。インプラントの寿命という観点に注目しますと、インプラントはブリッジ(※支台歯は失活歯とすると5~10年)や入れ歯(2~5年)など他の従来方法よりも長持ちします。調査によればインプラントは15年生存率は90%以上とされています。インプラントは初期費用は確かに高額ですが、生涯に 2 ~ 3 回の再治療が明らかなブリッジや入れ歯と比較すると、インプラントは優秀な治療方法です。
また、インプラントは、多数歯におよぶう蝕・歯周病・怪我による歯の喪失に対し顎骨の物理的変化(歯槽骨の廃用性委縮)を止めることができる唯一の治療方法であり、口腔の健康に関するさまざまな懸念を解決するのに役立ちます。

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北條智之
専門家

北條智之(歯科医師)

北上インプラントデンタルオフィス

インプラント歯科学の権威、ウルリッヒ・ヨース博士の治療法を専門的に学んだ知識と3DCTなど先進設備で、グローバル・スタンダードな治療を心掛けています。

北條智之プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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