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Mybestpro Interview

システム設計・製作から施工までワンストップで対応する電気設備のスペシャリスト集団

産業機械制御システムと電気工事のプロ

中谷一志

中谷さん正面
男性作業中

#chapter1

電気をよどみなく届け、エネルギーに変える高い技術力で、地域社会に貢献する

 日常生活や産業活動に欠かせない電気。制御システム構築と電気設備工事をメインに、オールラウンドな事業を展開する「東伸電機工業」は、金沢市内を中心に、石川県内外の公共施設や、産業用電気設備などの稼働を支えてきました。
 敷地内の管理棟、制御盤組み立て設計棟、電気工事棟には約30人の技術者が在籍。それぞれの業務に取り組んでいます。

 「電力会社から送られてくる電気が、エネルギーとして建物内の照明や機器に使われるまでをイメージしてみましょう」と話すのは、2021年に代表取締役に就任した中谷一志さん。電気の仕組みを丁寧に解説します。

 「電気は高圧受電設備から低圧に変換され分電盤、制御盤を経由し、各機器へ送られます。平たく言えば、水が上流から下流までどこにもよどむことなく、届けられるようなものです。私どもは、この流れのどのポイントにも対応できる専門性を備えております」

 制御盤の設計・製作、電気機器やソフト開発から、現地での配線・調整まで、建築物や各種プラント設備の構築をトータルでプロデュース。また一般的な電気設備工事のほか、光ケーブル、LANといった屋内ネットワーク通信工事なども行っています。

 「2013年に、高圧受電盤メーカーのトップレベルブランドで、電気エネルギー事業を幅広く手掛ける別川ホールディングスに、グループ企業として参加しました。これによって、高圧受電設備から低圧電源供給など、取り扱いの分野が大幅に広がりました。さらに完成度を高めて、技術とサービスの提供を進めています」

#chapter2

高校球児としての悔しい体験を課題突破の原動力に、「二刀流の技術者」から唯一無二のトップへ

 繊維会社の営業職に従事していた中谷さんでしたが、「技術を身に付け、やりがいと目的を持って職務に励んでいるエンジニアの姿がとても輝いて見えて」と、ものづくりに憧れを抱き始めます。未経験者ながら、社会人4年目に東伸電機工業へ転職。約10年間、制御盤製作に没頭する中で、着実に実績を積み上げました。

 「他の人が分電盤を20面仕上げるところ、私は30面こなした」というストイックさは、「高校での苦い青春の思い出が原動力」とのこと。

 中学生の時に見た甲子園の名門校対決、地元星稜高校と和歌山代表・箕谷高校の「延長18回球史に残る激闘」に刺激を受けた中谷さん。念願通り、星稜高校に入学を果たします。
 「ところが野球部ではどんなにがんばってもレギュラーに届かず、高2の秋に辞めてしまいました。今でも悔し涙がこみあげるほど無念」と言葉を絞り出す中谷さん。「二度と後悔はしたくない」と、目の前の課題に立ち向かう闘志を胸に刻みます。

 ある時、新規に制御盤製作の案件を担当。施工現場に足を運ぶ機会が増えると、工事の仕事にも興味をひかれます。
 当時、製作以外の専門知識がなかった中谷さんは、ただ見ているしかありません。このことが中谷さんの負けん気を触発。「次の挑戦は、“制御盤製作と施工分野の二刀流”」とばかりに奮起します。
 「気が付けば、半世紀近い当社の歴史の中で、ただ一人、制御システム部門と電気工事部門、両方の経験を持つ、初の経営トップになっていたというわけです」

社屋外観

#chapter3

ワンストップで全ての要望に応えられる人材育成を強化

 会社の代表という現在のポジションを新たな課題と捉える中谷さんの挑戦は、既にスタートしています。「経営に関してはチャレンジャー、まだまだ勉強中です。まずはこれまでの業績のうえに、付け焼き刃ではない体力をつけて、身の丈にあった堅実経営を維持していくことに努めたいですね」と語ります。

 さらに、中谷さん自身をモデルケースに、スペシャリスト集団の育成に力を入れています。
「そもそも、未経験の私を採用した当時のリーダーの度量を感じずにはいられない」と、自らの飛躍の礎となった社内研修制度のさらなるアップグレードに着手しました。

 「手始めにチームリーダーの潜在能力を引き上げるため、『東伸塾』を立ち上げ、私が塾長となって勉強会を開催しています。毎週月曜の終業後には、女性を含め、世代もさまざまなチームリーダー以上の役職者が参加しています」

 事業部をシャッフルさせる組織編成も検討。一般職の社員にも手厚い研修制度を用意すると同時に「キャリアパス」を示し、一人一人が目指す将来を、どのように社内で実現していくかを明確にして、社員のモチベーションも高めます。

 「企業にとっては、限られた職能に特化した人材を投入する方が効率的かもしれません。しかし、当社のお客さまの利便性を高めるためには、ワンストップで全ての要望に応えられる体制づくりが必要と考えています。これからは、どんなボールを投げられても、しっかりと受け止めますよ」 

(取材年月:2022年5月)

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中谷一志

産業機械制御システムと電気工事のプロ

中谷一志プロ

電気制御システム・電気工事

東伸電機工業株式会社

電気制御システムの構築と、現場での施工工事に、より高い技術力とサービスを提供。グループ企業と共に、高圧受電設備から低圧電源供給のほか、産業機械制御までのさまざまな分野に対応します。

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