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テレワークの今後

冨田義広

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アメリカの大手通販会社のアマゾンが、現在のリモートワークとオフィス勤務を合わせたハイブリット勤務から、週5日出社の形態に戻すことを先日発表しました。
来年の1月から週5日出社は義務化されるため、どちらかを選ぶといった形はとれないようです。また、社員が自由に座る席を選べるフリーアドレスデスク型ではなく、指定制のデスク配置にも戻すそうで、これは、現在日本が進めている働き方の逆をいく体制です。

コロナ禍によって、日本でもテレワークが進みました。コロナが第5類に移行してからは、減少傾向にありますが、それでもテレワークが定着している企業も多くあります。
アンケートによると、テレワークの1番のメリットは「通勤でのストレスがなくなった」で、デメリットの1番は「仕事とプライベートが区別できない」ことだそうです。
通勤時間が長く、真面目で働きすぎの日本人にとってテレワークは、在宅で仕事ができ、通勤時間が不要になるため、育児等に参加しやすくなるなど、ワーク・ライフ・バランスの観点からみてプラスになることが多いですが、経営者側からすると、やはり社員の顔が見えない働き方には不安があるようで、リモートワークによる効率の低下を懸念し、アマゾンでは今回のような発表に至ったようです。

今回の方針を発表したアマゾンのCEOは、「従業員同士が直接オフィスで接することで、チーム間のつながりが強化され、企業文化の学習・従業員同士のコラボレーション・ブレーンストーミングなどの効率化が図られる」と言っていますが、これは日本のメンバーシップ型の働き方に近い気がします。ジョブ型の体制が進んだアメリカの以前の日本のような働き方に戻していこうとするやり方を、これから欧米の働き方を進めようとしている日本は、テレワークの在り方も含め注視する必要があるでしょう。

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専門家

冨田義広(社会保険労務士)

冨田社会保険労務士事務所

事業運営の中で発生する、さまざまな労務問題に対応。人事の現場経験で培った知識とノウハウを軸に人事や労務、法律に関する相談から給与計算や社会保険手続きにも応じています。

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