就活とオワハラ
7月24日、厚生労働省の審議会で、今年度の最低賃金について、50円引き上げる目安でまとまりました。
最低賃金とは、雇用主が労働者に支払う賃金の最低額として、労働基準法28条で定められた規定で、時間給で表され、地域ごとに定められたものと、特定の産業によって定められたものの2種類があります。
雇用主が最低賃金未満の賃金しか支払っていない場合、もちろんその差額を支払わなければなりませんが、支払わない場合は、罰金刑に処せられます。
このまま今年度50円引き上げられると、全国平均の時給は1054円となり、過去最高額となります。また、引き上げ額も、昨年の43円を超えて、こちらも過去最大となります。
ただ、24日に決まった50円引き上げは目安であり、今後各都道府県の審議会で話し合いが行われ、地域ごとの最低賃金額が決定し、8月に発表、10月以降順次適用される予定です。
政府は、2030年半ばまでに最低賃金が1500円になることを目指しており、さらなる引き上げを求めていますが、同時に、給与を支払う企業側の生産性向上を図るための助成を強化する必要もあります。
現在、事業場内最低賃金を引き上げ、生産性を上げるための設備投資を行った場合に、助成金を申請できる「業務改善助成金」という制度等があります。
これからは、こういった国の制度を上手に活用して、賃金引き上げを推進し、雇用主、労働者ともに納得できる職場を作っていくことが理想です。