就活とオワハラ
現在、政府が力を入れている「仕事と育児の両立」についてですが、2022年10月から、産後パパ育休が新設され、2023年4月からは、従業員が1000人超企業の男性育休の取得率の公表が義務化されました。
そして、今年の3月に、公表義務の対象を、1000人超から300人超の企業に拡大する改正法案が閣議決定され、取得率の目標値についても、100人超企業の公表が義務化されます。
では、この取得率を公表することによって、どのような効果や変化があるのでしょうか。
昨年2023年の7月に速報値として発表された男性育休取得率は、1000人超の企業では、取得率は46.2%で、男性育休平均取得日数は46.5日でした。
2022年度の男性育休取得率全体としては、17.13%でしたので、公表が義務化されている企業は、やはり取得率が高くなる効果があると言えます。
変化としては、企業名を出して公表するとなると、職場の雰囲気が育休取得に対してポジティブになり、取得する人が言い出しやすくなる傾向があるようです。そして、実際に育休を取得する人が増えれば、自分も取得したいと希望する人が増えるといった循環が生まれます。
また、企業側からの回答で、「新卒・中途採用応募人材の増加」を挙げている企業も多く、人材確保に対しても効果があるようです。
6月ぐらいになれば、公表が義務化された各企業からの取得率が出揃うでしょう。今、就職活動をしている学生さんだけではなく、今年入社した新入社員の皆さんも、自分が働く会社の育休取得率が公表されているのかどうか、またされているならば、取得率はどれぐらいあるのかといったことにも関心を持ってみてはいかがでしょうか。