就活とオワハラ
厚生労働省が10月31日に発表した就労条件総合調査によると、2022年の有給休暇の平均取得率が、前年から3.8ポイント増えて62.1%と過去最高になりました。
2015年から8年連続で増加していて、6割を超えたのは今回が初めてです。
増加した要因として、2019年に年5日の有給休暇取得が義務化されたことにより、取得しやすい職場環境になったことや、感染症等で休んだ人を有休扱いにしたことが理由にあるようです。
ただ、1000人以上の企業の取得率が65.6%に対し、30~99人の企業は57.1%、業種別では、郵便局などの複合サービス事業が最も高い74.8%ですが、宿泊・飲食サービスが49.1%と最も低くなっており、企業や業種によって取得率にバラツキがある上、政府が過労死防止やワークライフバランスのために目標としている「2025年までに70%以上」には、まだまだ届いていないのが現状です。
就職活動をしている学生や転職希望者が、会社選びの際に重視する条件の中に、年間休日数を挙げる人が多くいます。仕事とプライベートを両立する為に必要な有給休暇を取得しやすい会社であることをアピールすることは、求人の強みになります。
人手不足が叫ばれる今、労働者に選ばれる会社となるためにも、有給休暇取得率は無視できない状況と言えるでしょう。