就活とオワハラ
令和5年度の地域別最低賃金の目安が発表されました。
全国加重平均は過去最大の41円で、目安通りに引き上げられた場合、平均額が1002円となり、初めて1000円を超えることになります。
今年の10月から、今まで4ランク制であった区分が、地域間格差の是正を目的にA~Cの3ランク制に変わります。これにより、前年までは引き上げ額が小さかった地域も、上がりやすくなりました。このことと、前年からの消費者物価指数の伸び率が高いことを重視した結果、過去最大となったようです。
一番高いのは、東京都で1113円、最低額は青森県・佐賀県などの9県で、892円です。
労働者にとって、最低賃金が上がることは喜ばしいですが、最近はガソリンや食料品などの値上げが、家計を逼迫しているため、まだまだ足りないと思われる人も多いでしょう。
しかし、原材料やエネルギー価格の値上げを、なかなか価格転嫁できず、従業員の賃上げが難しい中小企業も多いのが現実です。
このため、最低賃金を引き上げた企業を対象とする業務改善助成金を見直し、対象を拡大することを政府に求めています。
ちなみに、現在発表されているものは目安となるため、今後、各地方最低賃金審議会で、新たな最低額の決定が行われます。