就活とオワハラ
経団連が1500社余りの企業を対象にした調査によりますと、去年1年間の男性の育児休業の取得率は47.5%だったそうです。ただしこれは、回答があった278社の数字であるため、全国の企業でもこのように高い取得率ではないと思いますが、それでも前の年と比べて18.2ポイントも上昇しました。
取得日数は、平均で43.7日となり、大企業を中心に1か月以上取る割合が60%近くにもなっているそうです。
この高い取得率は、2022年4月から取得の意思確認が義務化され、10月からは「出生時育児休業(産後パパ育休)」が始まったことにより、企業、男性の意識が大きく変わったことや、テレワーク制度の導入により、今までより取得しやすくなったことが理由だといわれています。
しかし、企業の規模によって育休取得への取り組みや取得率に開きがあり、従業員が300人以下の企業では長期の育休を取る割合は小さくなっています。中小企業への広がりがこれからの課題になるでしょう。
2022年の法改正により、2023年4月から従業員が1000人を超える企業は、男性従業員の育休取得率等の公表をしなければいけなくなりました。また、厚生労働省は7月25日に、今後300人超規模の企業にも公表の義務化を広げていく方向で検討していると明らかにしています。ただし、1000人超の企業とは違い、毎年の公表ではなく、2年に1度にしていく予定です。
公表が広がれば、中小企業の意識も変わり、取得率アップの材料になるかもしれません。