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夏季賞与の傾向

冨田義広

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厚生労働省が発表した4月の「毎月勤労統計調査」では、13か月連続で実質賃金が前年同月より減少したそうです。
確かに現在、各メーカーの値上がりのニュースを聞かない日はないぐらい、物価の上昇が続いています。春に物価に対応したインフレ手当を支給した企業もありましたが、まだまだ足りていないと感じる人も多いと思います。

そこで、物価上昇に合わせて、2023年の夏季賞与を『増加する』とした企業が、2022年の冬季賞与と比較して大幅に増えるようです。特に大企業ほど増加する傾向にあり、会社の規模が大きいほど増加額は高くなります。

5月8日から新型コロナが5類扱いとなり、生活が通常に戻ることによって、業績が上がった業種が賞与額を増加することが多いようですが、同時にホテル業やサービス業は人手不足に陥っている会社も多くなっています。社員のモチベーションを上げるためや人材の維持のために上げるという理由もあるでしょう。
どちらにしても、6月からの電気料金の値上げなどの物価高騰の中、社員の経済的負担を少しでも軽減させるために、賞与はもちろんですが、継続的に賃金の増加を求める声はこれからも大きくなっていくでしょう。

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専門家

冨田義広(社会保険労務士)

冨田社会保険労務士事務所

事業運営の中で発生する、さまざまな労務問題に対応。人事の現場経験で培った知識とノウハウを軸に人事や労務、法律に関する相談から給与計算や社会保険手続きにも応じています。

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