就活とオワハラ
先日、新しく発売されたゲームをプレイするために、有給休暇を取得したとSNSに上げる人が多くいました。このような休暇は、いわゆる「推し休暇」と言われるもので、最近好きなことやモノを楽しむために取る人が増えているそうです。
法律で労働者の権利として定められている有休を、「年次有給休暇」といいます。勤務期間や労働時間によって付与される日数が違いますが、条件を満たせば、使用者は労働者に対して必ず与えなければならないとされています。また、有休の理由を会社に伝える義務は基本ありません。本来は、仕事から離れてリフレッシュする為の制度として始まったからです。
正常な事業の運営が行えない時に限り、使用者は時季を変えてもらうことができますが、与えないことは法律上できません。
この有休をゲームやライブなどの「推し活」と言われる活動の為に取得する動きが広く知られるようになり、近年、企業側も快く認めてくれるようになりました。
好きなことを思いきり楽しむことによって、プライベートと仕事のメリハリがつき、仕事のパフォーマンスの向上につながるからです。スッキリとした気持ちで、「推し休暇」を楽しむために、仕事を頑張るようになれば、生産性もおそらく上がるでしょう。
また、2019年4月から、有休が10日以上ある労働者に対し、年間5日の有休を取得させる義務が課せられるようになりました。企業としても、無理やり指定して有休を取ってもらうより、本人が希望した日に取得してもらった方が、どちらにとっても意義のあることになります。
最近の企業の中では、有休ではなく別に「推し休暇」を付与する企業も出てきています。
この制度によって、離職率が低くなったり、採用募集に人が集まるようになったりと、モチベーションアップだけではない効果もあるそうです。働き方の多様性のひとつとして、考えてみるのもいいかもしれません。