耕作放棄地率の増加と担い手不足
『出典:「RESAS(地域経済分析システム)-人口構成-」(https://resas.go.jp/population-composition/#/transition/17/17204/2020/2/8.202940058670276/36.86606621/137.4542257/-) (2021年6月20日に利用)』
今から約20年前、輪島市の人口は34,531人だったそうです。
20年経った令和2年。輪島市の人口は24,125人(推計値)となりました。
この20年で、人口は1万人も減ったことになります。
そして、令和2年を境に老年人口(65歳以上)が生産年齢人口(15~64歳)を上回る見込みとなっています。
要するに、人口は減少の一途で、若い世代が少ないというのが、輪島市の特徴だと言えます。
「20年で1万人の人口が減る」という単純計算をすれば、約50年後には、輪島市の人口は0になることになります(もっとも、そんな単純な話ではないので、予測値はそうなっていませんが。)。
総人口の減少に加え、若い世代の人口が減少しているという傾向は、何も輪島市に限った話ではありません。奥能登全域に言えることでもあります。
そして、この状況が農業の世界にも顕著に反映されていると感じています。
『参考:農林センサス2010/2015/2020』
端的に言って、農業者の高齢化です。
令和2年時点での農業者の平均年齢(全国平均)は、67.8歳だそうです。
石川県平均は70歳。
輪島市平均は72歳。
グラフを見ても分かるように、平均年齢は年々上昇傾向であるうえに、70歳を超えているという状況は、異常事態ともいえる状況かもしれません。
それだけ、若い人がいない産業ということですから…。
35歳の私は、輪島市の農業者からすると超がつく若手ということになります(笑)
奥能登の農業は、高齢者に支えられているという側面が非常に強い状況です。
これが単純に「悪い」というわけではありません。逆の見方をすれば、高齢者が活躍できていることにもなります。しかし、産業全体を考えたとき、若返りをはからなければ、徐々に衰退していくことにもなるのではないでしょうか?それだけ若い人に魅力がない、従事したくない産業という評価もできるかもしれませんので…。