大人の脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)は漢方薬が根本治療になる!
コラムをご覧下さり誠にありがとうございます
石川県白山市みずほの「漢方専門 福の樹薬局」薬剤師、伊藤宏樹です
気づけば漢方相談歴も25年。この世界は本当に“人の体質は100人いれば100通り”
その違いを見つけるのが、いまや私の特技になりました。今日も、あなたの体が少し軽くなるヒントをお届けしますね
手のひらや足の裏に、黄色いウミ(膿疱)を伴う小さなブツブツが繰り返しできる「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」
「薬を塗っているけれど、なかなか治らない」
「よくなったと思ったら、また新しいブツブツが出てくる…」
そんな終わりの見えない皮膚のトラブルに悩まされていませんか?実は、一見皮膚だけの問題に見えるこの病気、「腸内環境」が深く関わっている可能性が近年の研究や東洋医学の知見から注目されているんですよ!
今回は、掌蹠膿疱症の基本と一般的な治療法をおさらいしつつ、
なぜ「腸」と「漢方薬・サプリメント」が改善の大きな鍵を握るのかを分かりやすく解説しますね
1. 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)とは?
まずは、掌蹠膿疱症がどのような病気なのか、その主な症状と特徴を確認してみましょう。
① 主な症状と特徴
掌蹠膿疱症は、主に手のひら(掌)や足の裏(蹠)に、膿(うみ)を持った小さな溜まり(膿疱)が周期的に現れる皮膚疾患です
- 初期: 赤い斑点(紅斑)や小さな水ぶくれ、かゆみが出現します
- 進行期: 黄色い膿疱が多発(※この膿には細菌やウイルスは含まれず、他人に感染することはありません)
- 回復期: 膿疱が乾燥して茶色いかさぶた(痂皮)になり、皮膚がボロボロとめくれる(角化・落屑)

このように「出る・かさぶたになる・めくれる」というサイクルを何度も繰り返すのが大きな特徴です。また、皮膚症状だけでなく、約10〜30%の患者さんに「関節痛(特に胸と鎖骨の間の痛み)」が伴うことも知られています
② 一般的に考えられている原因
現代医学において、明確な単一の原因はまだ完全には解明されていません
しかし、以下の要素が発症や悪化の引き金になると考えられています
- 病巣感染: 歯周病、慢性扁桃炎、副鼻腔炎など、体のどこかにある慢性的炎症
- 金属アレルギー: 歯科金属(銀歯など)や食品に含まれる微量金属への反応
- 喫煙: 喫煙者は非喫煙者に比べて発症リスクが非常に高い
福の樹薬局にご相談に来られる「掌蹠膿疱症」の方は、100%喫煙歴があります・・・
2. 西洋医学における一般的な治療法
病院(皮膚科)を受診した際、一般的に行われる治療法には次のようなものがあります。
① 外用療法(塗り薬)
最も基本的な治療法です
- ステロイド外用薬: 強い炎症や炎症反応を抑えるために使用
- 活性型ビタミンD3外用薬: 皮膚の異常な増殖(角化)を抑える
- 保湿剤:角化による亀裂や乾燥を防ぎ、痛みを軽減します
② 内服療法(飲み薬)
症状が重い場合や外用薬だけでは効果が不十分な場合に使われます。
- ビタミンA誘導体(レチノイド): 皮膚の新陳代謝を整える
- 免疫抑制剤(シクロスポリンなど): 異常な免疫反応を鎮める
- 抗菌薬:病巣感染が疑われる場合に併用されることがあります
③ 光線療法(紫外線療法)
患部に特定の波長の紫外線(エキシマライトやPUVAなど)を照射し、皮膚の過剰な免疫反応を抑える治療法です
④ 疾患の根本原因を取り除く治療
- 禁煙指導
- 歯周病治療や扁桃摘出術
- パッチテストによる金属アレルギーの特定と歯科金属の除去
3. なぜ?一般的な治療法で「治りにくい」と感じるのか
一般的な皮膚科治療は、一時的に激しい症状を抑える(対症療法)には非常に優れています
しかし、掌蹠膿疱症治療中の方には「薬をやめるとすぐに再発する」「長年通院しているのに根本解決しない」と頭を抱えている方も多いのではないでしょうか?
その理由は、「皮膚表面の炎症だけを抑えても、体の中で炎症を引き起こしている『本当の元凶』が残ったままだから」です
どれだけ火の粉(皮膚のブツブツ)を消しても、くすぶり続けている火元(体内の慢性炎症)を消さない限り、トラブルは繰り返されてしまいます。では、その「火元」は一体どこにあるのでしょうか?
4. 掌蹠膿疱症の原因は「腸内環境」だった!?
近年、皮膚トラブルの根本原因として世界中で研究が進んでいるのが「腸(腸内フローラ)」です
①「腸皮悪性循環(腸皮膚軸)」のメカニズム
「皮膚は腸(内臓)の鏡」という言葉があるように、腸と皮膚は密接につながっています
- 腸内細菌の乱れ(ディスバイオーシス): 乱れた食生活、ストレス、抗生物質の服用などにより、腸内の善玉菌が減り、悪玉菌が増殖する
- リーキーガット症候群(腸漏れ): 腸粘膜のバリア機能が低下し、本来排出されるべき未消化の食物や毒素、悪玉菌の菌体成分が血液中に漏れ出す
- 全身の免疫暴走: 血液に乗って全身を巡った毒素に対し、免疫細胞が過剰反応を起こす
- 皮膚への症状噴出: 最も影響を受けやすい手のひらや足の裏に「膿疱」として炎症が吐き出される
つまり、掌蹠膿疱症のブツブツは「腸から漏れ出た毒素を排出しようとする体の防御反応」である可能性が高いのです!
② ビオチン(ビタミンH)の欠乏と腸内細菌
掌蹠膿疱症の治療において「ビオチン(ビタミンB群の一種)」の補給が有名ですが、これも腸内環境と直結しています
ビオチンは本来、健康な腸内細菌によって体内で作られる栄養素です。しかし、腸内環境が悪化している人はビオチンを十分に作ることができず、深刻なビオチン不足に陥ります。ビオチンが不足すると皮膚や粘膜の代謝が正常に行われなくなり、炎症がさらに悪化するという悪循環にはまってしまうんですよ
5. 根本改善への糸口:「皮膚は腸の鏡!」
繰り返す掌蹠膿疱症から抜け出すためには、表面的な塗布に頼るだけでなく、「体の中から腸内環境を整え、免疫のバランスを取り戻すアプローチ」が不可欠です。「皮膚は腸(内臓)の鏡」という漢方の教えがある通り、皮膚の改善には腸へのアプローチが鉄則なんですよ!
そこで大きな手助けとなるのが、東洋医学の智慧である「漢方薬」と、効率的な栄養補給や腸内環境を整える「サプリメント」の組み合わせです
① 漢方薬によるアプローチ:体質に合わせた体調改善
漢方では、掌蹠膿疱症を単なる皮膚病ではなく「体に溜まった熱や湿気(湿熱)」や「血の巡りの悪さ(瘀血)」が原因と捉えます
- 解毒・清熱(毒素と炎症を鎮める): 体内に溜まった余分な熱や炎症の毒を追い出す処方(例:黄連解毒湯、十味敗毒湯など)
- 水分の代謝改善: 水分の偏りを整え、うみを排出・乾燥させる処方(例:越婢加朮湯など)
- 胃腸機能の強化: 腸の働きを高め、栄養の吸収と毒素の排出をスムーズにする処方(例:補中益気湯など)
個々の体質(証)に合わせて整えることで、過剰に暴走していた免疫システムが正常に働くように促すことができます
② サプリメントによるアプローチ:ダイレクトな腸内修復
漢方薬と併用して、腸粘膜と代謝をダイレクトにサポートする栄養アプローチが相乗効果を生み出してくれます
- 高濃度ビオチン+ビタミンB群: 皮膚の新陳代謝を促し、必要なビオチンを補給する
- バイオジェニクス: 腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑える
- 亜鉛&ビタミンD: ダメージを受けた腸粘膜(リーキーガット)の修復を助ける
まとめ:諦めないで!体の中から変えていく皮膚ケアを
掌蹠膿疱症は「長期間治らない病気」と諦めてしまいがちですが、視点を皮膚から「腸」へと移すことで、これまでとは違った改善の道筋が見えてくるんですよ!
皮膚科で処方された塗り薬で外からの炎症を抑えるのと同時に、
漢方薬やサプリメントで内側の「腸内環境」と「免疫」と「修復力」を立て直す
この両輪のアプローチこそが、頑固な症状を根本から解決するための最大の糸口といえます
「何を試しても変わらなかった」「薬を手放せる体になりたい」とお悩みの方は、ぜひ一度、ご自身の「腸」と向き合い、東洋医学の視点を取り入れた根本アプローチを始めてみませんか?あなたの皮膚は、体の中から変わる準備を待っていますよ!
今回は、「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」ついての解説でしたが、その他にも色々な体調不良に役立つ漢方薬のご相談もご対応可能です!まずは、お気軽にご相談くださいませ
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