痩せるために最適な運動の考え方
「運動しているのに体重が減らない」
これは、近年とても多く聞かれる悩みです。ウォーキングを始めた、ジムに通っている、食事量も減らしている。それでも体重が変わらない、あるいは逆に増えてしまうという方も少なくありません。
この現象は、努力不足や根性論では説明できません。
背景には、血糖値の変動、ホルモンの働き、代謝の仕組み、そして現代人特有の生活習慣があります。
① 体重は「消費カロリー」だけで決まらない
従来、「摂取カロリー < 消費カロリー」であれば痩せる、という考え方が一般的でした。
確かに理論上は正しいのですが、実際の人間の体はそれほど単純ではありません。
運動によって消費されるカロリーは、思っているよりも多くありません。
たとえば、30分のウォーキングで消費されるエネルギーは、おにぎり1個分程度です。
その一方で、運動後に「お腹が空いた」「頑張ったから少し食べてもいい」という心理が働くと、簡単にそれ以上のエネルギーを摂取してしまいます。
つまり、運動しているのに痩せない人の多くは、知らないうちに“帳消し”になっている のです。
② 血糖値が乱れると「脂肪を燃やせない体」になる
近年、注目されているのが 血糖値と体重の関係 です。
食事をすると血糖値が上がり、それを下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは血糖値を下げる重要な役割を持ちますが、同時に「脂肪をため込む」作用もあります。
食後血糖値が急上昇・急降下する生活を続けていると、
- 脂肪が分解されにくくなる
- 運動しても脂肪が燃えにくい
- 空腹感が強くなり、間食が増える
といった状態に陥ります。
つまり、血糖値が乱れた状態では、いくら運動しても痩せにくい体になってしまう のです。
③ 「少食+運動」が逆効果になるケース
特に中高年や女性に多いのが、「食事量を減らしすぎているのに痩せない」ケースです。
極端な食事制限を行うと、体は「飢餓状態」と判断し、エネルギーを節約する方向に働きます。
これにより、
- 基礎代謝が下がる
- 筋肉量が減る
- 消費エネルギーが減少する
という悪循環が起こります。
その状態で運動をすると、体はさらに省エネモードになり、「痩せるために頑張っているのに、痩せにくい体を作ってしまう」 という結果になります。
16時間ダイエットという断食法があります。やせたという人もいますしやせなかったという人もいます。結局3食食べるようになれば元に戻るわけです。
やり続けることができるかという問題もあります。
できることならちゃんと食べてやせられればいいですね。
④ 運動の「種類」と「タイミング」の問題
「運動=とにかく動けばいい」と思われがちですが、実は内容とタイミングも重要です。
- 空腹状態での強い運動
- 疲労が溜まった状態での無理な運動
- 睡眠不足のままの運動
これらは、ストレスホルモン(コルチゾール)を増やし、血糖値を上げやすくします。
結果として、脂肪が分解されにくくなり、体重が落ちにくくなります。
特に40代以降は、「頑張る運動」よりも血糖値を安定させ、代謝を保つ運動 が重要になります。
⑤ 「痩せない=代謝が落ちているサイン」
運動しても体重が落ちない状態は、
体からの「生活習慣を見直してほしい」というサインとも言えます。
- 食事内容が血糖値を乱していないか
- 睡眠時間が足りているか
- 食事と運動のバランスが取れているか
これらを整えないまま運動量だけを増やしても、結果は出にくいのが現実です。
まとめ:痩せない原因は「努力不足」ではない
運動しても痩せない理由は、
- 血糖値の乱れ
- ホルモンバランスの変化
- 代謝の低下
- 食事と運動のミスマッチ
といった 体の仕組みに基づく問題 であることがほとんどです。
だからこそ必要なのは、「もっと頑張る」ことではなく、正しい順番で体を整えること です。
運動はその一部にすぎません。血糖値を安定させ、代謝が働く土台を作ることが、結果的に「痩せやすい体」への近道になります。




