キジ・ヤマドリを自然交配で養殖歴50年が守り続ける、育成管理のこだわり

木村良彦

木村良彦


キジやヤマドリと聞くと、猟師さんが山で狩ってくるイメージを持つ方が多いと思いますが、私が ※(実は私も猟師)約50年営んでいる日本キジ・ヤマドリ養殖センターでは、キジ・ヤマドリ・コジュケイを養殖でお届けしています。しかも、人工授精ではなく自然交配にこだわっているのが、当農場のいちばんの特徴です。

1羽の鳥がお客様の食卓やお庭に届くまでには、実はとても長い道のりがあります。親鳥の確保、種卵の取得、ふ卵器での設定 (温度、湿度、換気等)ヒナの育成、成鳥までの管理——どの工程でも、本当にいろいろなことが起こります。   
取り扱いの商品が生きているから厄介です。

今日はその一連の流れと、私がどこに時間と神経を注いでいるのかを、できるだけ正直にお話ししたいと思います。

親鳥から種卵、孵化までの長い道のり

キジやコジュケイは自然交配で有精卵を得られます。しかしヤマドリは性質が難しく、自然交配での繁殖は容易ではありません。そのため、人工授精によって卵を採取するのが一般的とされているのが現状です。

それでも私は、当初からヤマドリ を自然交配で殖やすことにこだわってきました。野生に近い形で繁殖させたほうが本来自然のヤマドリの姿と思います。
極力自然に近い環境で育成するのが望ましいと思うからです。

受精卵を得るには2通りあります。人工授精、自然交配です。
人工授精は人の手をかり受精卵を得るのと自然交配は、人の手で授精させるのではなく、鳥同士の本来の生態にまかせて繁殖させる自然の方法のことです。自然界ではそれが当たり前のことで現在に至っています。長年の観察と試行錯誤を重ねた結果、当農場ではヤマドリの自然交配で受精率85〜95%を達成できるようになりました。人工授精法で巷の話しですが30~80%有精卵が限度と聞きます。

種卵の販売法は2通りあります。
産み立ての種卵、ふ卵器で21日間保温した種卵
どちらもメリットデメリットありますがご希望の方選択願います。

これまで本当に失敗ばかりしてきましたので、物事に取りかかるときは何度も確認することを肝に銘じているのです。

成鳥までの育成管理に最も力を注ぐ

一連の工程の中で、私がいちばん重要視しているのが、ヒナから成鳥までの育成管理です。

実はここまで来るのに、私は数えきれないほどの苦労を経験してきました。病気で6000羽が一度に亡くなったこともあります。キツネ1匹に約1000羽が傷つけられたこともありました。雪の重みでネットが破れて鳥が逃げたり、台風の大雨による浸水で大量死したりと、被害に遭うたびに膨大な後処理にも二人(弟と)で向き合ってきました。

こうした経験を通じて痛感したのは、日々の観察を絶やさないことの大切さです。気候、病気、獣害など、大変なことはだいたい経験しましたから、鳥の様子の小さな変化に気づけるかどうかが、すべてを左右すると感じています。

鳥はおよそ4〜5カ月で成鳥に育ちます。ジビエの需要が高まる秋冬に合わせて供給できるよう、逆算しながら育成を進めていきます。

当農場では食用・愛玩・種卵の販売、放鳥用のいずれにも対応していますが、なかでも私がこれから力を入れていきたいのが、ヤマドリの食肉販売です。

疾病対策と殺菌消毒を徹底する理由

当農場では消毒による衛生管理を徹底しているので、ヤマドリのササミは刺し身でも召し上がっていただけます。

品質を保つために私が常に心がけているのが、疾病対策です。日頃から殺菌・消毒を徹底し、飼育環境を清潔に保つことを最優先にしています。一度に何千羽もの鳥を失った経験があるからこそ、病気を持ち込まない・広げないことの重みが身にしみているのです。

キジ肉は高たんぱくで脂質が少なく、カロリーは鶏肉の約半分とヘルシーです。コジュケイはあっさりと上品な味わい、ヤマドリは弾力のある食感と濃厚なコク・甘みが特徴です。   
ヤマドリは販売禁止鳥獣にあたるため、都道府県知事の許可を持つ養殖場だけが扱える貴重な品でもあります。

ヤマドリは販売禁止鳥獣なので毎年県へ申請許可いたします。
キジ、コジュケイに関しては定かではありません。

脱毛・処理済みで1羽から対応し、足やクチバシといった手に入りにくい部位もお出しできます。ご連絡をいただければ2〜3日で出荷し、高級レストラン、日本料理店やそば屋さん、フレンチなど、多方面からお問い合わせをいただいています。

一つの商品に納得して頂くために

ここまで衛生管理や育成にこだわるのには、はっきりとした理由があります。

販売するにあたって、一つの商品をお客様が心から納得して受け取ってくださること。私が大切にしているのは、ただそれだけなのです。

希少な食材ですから、飲食店やホテル・旅館ではメニューの価値を高め、精肉店では他店との差別化につながります。だからこそ、お届けする一羽一羽に手を抜けません。

飼育そのものは、決して難しいものではありません。愛玩用には茨城県の認可を受けて、有精卵・ヒナの生体・成鳥を販売しています。1坪程度のスペースから飼うことができ、餌は市販のニワトリ用飼料で大丈夫です。


「お世話のために早起きになり、規則正しい生活が身についた」「毎日やることがあって生きがいになった」というお声をいただくと、本当にうれしく思います。

飼い方のご相談にも応じていますので、詳しくはこちらをご覧ください。
当農場のホームページ:http://www.torihiko.jp/

私の夢は、ニワトリのように、ヤマドリを当たり前に育てられる世界をつくることです。ヤマドリを日本キジ・ヤマドリ養殖センターとして、これからもノウハウの蓄積と普及に取り組んでいきたいと思っています。

まとめ

長い工程の一つひとつに手をかけ、自然交配と衛生管理を貫くことで、お客様に心から納得して頂ける一羽をお届けできると私は考えています。

・希少なヤマドリ/キジの食肉を仕入れたい飲食店/宿泊施設の方
・放鳥用のキジ/ヤマドリの育成を依頼したい自治体/団体の方
・愛玩用に有精卵/ヒナ/成鳥を求めている方、飼い方を相談したい方


日本キジ・ヤマドリ養殖センターまで、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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Mybestpro Members

木村良彦
専門家

木村良彦(ヤマドリ、キジ、コジュケイの養殖)

日本キジ・ヤマドリ養殖センター

キジ、コジュケイは自然交配で有精卵獲得出来ますがヤマドリは難しい  よって人工授精によって獲得するのが一般的です。 当農場では当初から自然交配に拘り獲得する事を確立  長年の経験が大きい

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