測量CAD
たとえば「分筆した杭があるはず時間がたってしまって見つけられない」といった場合にどういった作業を行うのかというと、あくまでも作業の概略ですが、登記所に備え付けてある法14条地図というものがあります。その法14条地図の図郭の2カ所には数字が記入されていますがその図郭からのX軸とY軸の距離を求めればX座標とY座標を求めることができます。実際には福井コンピュータという会社の測量用ソフトウェアを利用して境界の位置を求めています。現地でネットワーク型GPS測量を行って観測のための位置を確認してからトータルステーションによる現地の境界杭の観測と法14条地図を基にして取得した数値データから杭の探査を行います。
測量作業を行うと一定の位置の差異が確認できることになりますが、その差異に異常がないかどうか確認する作業を行います。私は東京都の土地家屋調査士の小野先生の作られた座標解析と最小二乗法による境界復元プログラムを杭の位置誤差の確認に利用しています。このソフトや現地の状況、様々な資料を基に多面的に現地の境界杭と法14条地図の持つ境界杭の位置を比較検討して異常がないかどうか確認します。
建物を新築するために擁壁を設置する為に杭を確認しておきたいということでしたので、将来に渡ってその土地で安心できるようにしっかりとした杭の確認をしておきたいものです。