【ペン字講師直伝】ひらがな練習の決定版!一瞬で「大人の美文字」に変わる4つの黄金ルール
「人生何十年と字を書いてきたのにいまだに綺麗に書けない」
「ペン字を始めたけれど、なかなか上手にならない」
「お手本を真似しても、どこかバランスが悪い」
「字を書くお稽古をする時間がない」
私の場合は結婚式や葬儀で書く自分の名前などがへたくそで、自然と横に書かれた方の字と比べて見てしまい恥ずかしい思いをしていました。特に筆で書くことになった場合は最悪でした。
このような悩みを抱えている方の多くが見落としているのが、「基本点画(きほんてんかく)」の練習です。基本点画とは、文字を構成する最小単位である「点」や「線」のこと。スポーツに例えるなら、文字の練習が「試合」であれば、基本点画の練習は「筋トレ」や「フォームチェック」にあたります。
本記事では、ペン字初心者の方がまず最初に取り組むべき基本点画の重要性と、具体的な4つのポイントを徹底解説します。
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1. なぜ「基本点画」が上達の近道なのか?
私たちが書く漢字は、すべて「線」の組み合わせでできています。
例えば、「三」という字が美しく見えるかどうかは、三本の横線の「長さ」だけでなく、その一本一本の線の「質」にかかっています。
•線が震えている
•書き始めと書き終わりが曖昧
•角が丸まってしまっている
こうした「線の質」の問題は、いくら字の形(シルエット)を整えても解決しません。基本点画をマスターすることで、一本の線に「意志」が宿り、それだけで字全体が引き締まって見えるようになるのです。
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2. 練習の前に:ペンの「運び」を理解する
ペン字において最も大切なのは、ペン先を紙に置いた瞬間の「打ち込み」と、離す瞬間の「止め・はね・はらい」です。これを意識するだけで、文字にプロのようなメリハリが生まれます。
①始筆
線の書き始めです。ペン先をそっと置くのではなく、45度の角度でトントンと「置く」イメージを持たせます。これにより、線に力が宿ります。
②送筆:線の移動
始筆から終筆までの間です。一定のスピードと筆圧を保つことで、ブレのない綺麗な線が引けます。
③ 終筆:止め・はね・はらい
線の終わりです。ここで丁寧に筆を止めるか、勢いよく払うかによって、その文字の表情が決まります。
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3. 徹底攻略!4つの基本動作

それでは、具体的にどのような練習をすべきか見ていきましょう。
1. 横画 ―「右上がり」と「反り」
漢字の中で最も多いのが横線です。
•基本は6度の右上がり: 真横に引くのではなく、わずかに右上がりに引くのが美文字の鉄則です。
•三つのバリエーション: 上に反る線、まっすぐな線、下に伏せる(山なりの)線を使い分けることで、字に立体感が出ます。
2. 縦画 ―「垂直」の美学
縦線は、字の「背骨」です。ここが曲がると字全体が崩れて見えます。
•まっすぐ下に: 自分の体の中心に向かって引く意識を持ちましょう。
•三種類の終わり方: ぴたっと止める「とめ」、軽くはねる「はね」、針のように細く抜く「はらい(懸針けんしん)」をきっちりと区別して終わりましょう。
3. 折れ(転折)―「再打ち込み」が鍵
「口」や「日」などに出てくる角(かど)の部分です。
•一度止まる: 角に来たら一度ペンを止めます。
•斜めに打ち直す: 止まった後、斜め45度に少しだけ力を入れ直してから次の方向へ進みます。これができると、字がキリッと知的に見えます。
4. はらい(左右)―「徐々に」の変化
•左はらい: 約45度の方向に進みつつ、最後に向かって徐々に筆圧を抜いていきます。
•右はらい: 一度ぐっと力を溜めてから、少し寝かせてゆっくりと抜いていきます。初心者が最も苦戦する部分ですが、ここが決まると「書道らしい」美しい字になります。
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4. 効果的な練習方法
ただ漫然と線を引くだけでは上達しません。以下のステップを試してみてください。
1.補助線付きのノートを使う
方眼紙や、ドット入りの練習帳を使い、自分の線がどれくらい傾いているかを客観的に確認します。
2.ゆっくり書く
自分のコントロールできる限界の低速で線を引く練習をしてください。速く書くと誤魔化せますが、ゆっくり書くと自分の癖がはっきり見えます。
3.1日3分、線だけを引く
漢字を書きたくなる気持ちを抑え、ウォーミングアップとして直線と曲線だけを練習する時間を作りましょう。
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まとめ:急がば回れ、基本こそが王道
ペン字の上達に魔法はありません。しかし、基本点画という「部品」を一つずつ丁寧に磨き上げることで、ある日突然、パズルのピースがはまるように美しい字が書けるようになります。
まずは今日から、一本の横線、一本の縦線にこだわってみませんか?その丁寧な一画が、あなたの文字を、そしてあなた自身の印象を大きく変えていくはずです。
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執筆:髙橋空晃 0801



