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全介助イコール寝たきり…⁈

坂部智子

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全介助」は寝たきり⁈
月曜に母は退院と決まった。
誤嚥性肺炎と痙攣はひとまずおさまったとのことでした。
ほんとうによかった。
ご心配おかけしてすみませんでした。
応援ありがとうございました。

しかし、日常生活に戻るには
今後の誤嚥予防以外にも気になることがある。
2週間を越える入院期間中、母は一度もベッドから降りていない。
私が行くたびに、母の足首を立てたり、膝を動かしたりしていたけれど、病院側で尖足予防は全くされていなかったのだ。
だから、いつものように2人で介助したとしても、また立てるのか歩けるのかは、退院してやってみないとわからないのですねと、担当医に伝えた。(別に、だから今からリハビリしてくれとかいう意味ではなく。そこを少しでも考えてくれてたのかという非難は含めてしまったけど)

すると、
「そんな状態じゃないでしょ」「施設からの情報でも全介助と書いてある」とバッサリ…

全介助って…どういう?
念のためケアマネに確認した。
確かに提出書類の身体状況などの記載欄には、排泄全介助となっている。
ケアマネの認識では、トイレで排泄しているが、尿意便意の訴えはなく、スタッフ誘導で2人介助で行っているので、自立、見守り、介助、全介助の区別しかない中では全介助とした…とのこと。

確かに、その選択肢ではそうなる。
「全介助」の文字からは、尿も便もオムツの中で、全く寝たきり状態…の姿しか浮かばなかったのだろう。
そのせいで、母はまた歩けるようになる人だという扱いではなかったのだ。
表現って、こわい。

ケアマネに、「怒ってるんです」って、伝えた。
ちゃんと書いてくれな、全介助=(イコール)寝たきりとみなされるんやから…と。
半分怒りながらも笑い話にできるのは、今までの関係性のおかげ。
退院後まずは小規模多機能施設に戻ることになった。
母の様子をみるにしても、人手があるほうが安心やからと。
ケアマネは、様子みながら、ゆっくりでも、また立って歩いて、笑って過ごせますよ〜といってくれはった。
うれしかった。


病院も、たとえ画像上かなりの脳の萎縮がみられても、サマリー上で全介助と書かれていても、母の表情の変化、一緒に生活している時の様子などを少しは知ろうとして、いかしてほしかった。

目の前の人は、どういう人なのか。
みるべきは患部ではなく、人だと、理念には掲げてあった…


9月21日は、世界アルツハイマーデー
(9月は世界アルツハイマー月間)
認知症になっても安心して暮らせる社会を実現するために1994年制定された。

「寄り添えば心も通う認知症」〜2017年のキャッチフレーズ です。

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