シアワセの秘訣
神戸新聞の夕刊に、楽しみにしている連載がある。
毎週火曜日に載る「かいごサポーターがゆく」。
介護を受けている人、介護を行う側の人 を、応援するサポーターであるとしながら
だからこその、きれいごとでない、生の現場、生の声を、シビアな視点で、
バシバシ伝えてくれてはる。
昨日の記事。
「介護施設で働く職員」から思い浮かべる著名人は?というアンケートをとったところ
1位から10位までのうち、9人が若い人で、共通して上げられた理由というのは、
「元気さ」と、「明るさ」だったそう。(2010年の調査)
それが、施設の職員に対する世間のイメージということだろう・・・とある。
介護保険制度が始まった2000年に、「ホームヘルパー」について同じように
調査した時に、ダントツで1位だったのは、市原悦子さんで
他にあがった人も、50代以上の女性著名人がずらりと並んだらしい。
そこから読み取れるイメージは、包容力、対応力、安定感・・・
なのに、なぜ、施設の職員には、当てはまらないのか?
というのが、メインのテーマだった。
「世間が求めていないのではなく、あきらめているからだろう。
実際、たいていの施設は、若い職員ばかりという現実がある・・・」と手厳しい。
若くても素晴らしい介護職員がいるのは確か・・・とフォローも入りつつ
「孫と変わらない若い人ばかりで、疲れるね」という、入所者のコメントもあげてある。
確かに、「若くて元気」や、「明るさ」は、不健全で、暗い・・・よりは、絶対いいと思う。
けれど、なんというか、“無駄(失礼)に”「明るい」や、「元気」というのは、
本当に、疲れるモノである。
イベントや年に数回などの「晴れ」の日には、活気がでて重宝であると思う。
しかし、日常生活がずっと「晴れ」であったら、どうだろう。
毎日の暮らしに寄り添うには、やはり、地道であっても、
包容力や、安心感、頼りがいがなにより必要だと思う。
施設や、あるいは介護のコトだけでなく、
人とのつきあいそのものに、なんだかいろんな“無駄に○○”な要素が組み込まれて、
ほんとのところは、誰もが煩わしく感じ、疲れている・・・としたら
もったいない・・・と思った。