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個性

坂部智子

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テーマ:思い出したこと

本屋さんに立ち寄った。
女性ファッション誌の棚を見て、その種類の多さにびっくりした。
10代から順にコーナーになっていて、
昔は、「婦人~」と「主婦の~」ぐらいしかなかったような世代のも
いろんな種類のが山ほどある。
手にとって、パラパラとめくってみる。
ふ~~~ん・・・という感じ。

“情報”としていろんなことが発信されるのは よいことだと思う。
いくつになっても、必要な情報(?)が手軽に得られるというのは 
よいことだと思う。

けど、
なんというか
ふと思い出した。

たしか中学の時かな。
なんかの朝礼だったか、集会か、委員会でやったか、
“制服”の是非などを学生たちがいろいろ討論していた。
“個性の尊重”やら“個人の自由”やらコ生意気に熱くなる中、
先生(誰かは忘れたけど)の一言。
「皆と一緒の“制服”着たぐらいで無くなるような“個性”は、
“個性”とはいわへんのじゃ~」

おぉ~ 確かに!と思った。
カッコイイ子は どんな集団にまぎれててもちゃんと目立つし・・・
などと 勝手な解釈をしたけれど 今でもこの言葉は、時々思い出す。

小学校の算数で
どうやって答えをだしたか、その考え方を発表するというのがいつもあった。
出た答えは同じでも、そこにたどりつく道筋はいろいろ。
一つ順序が違うだけでも、ちゃんと“違う”と認定されて
もっと他にはないか 見つけるのが愉しかった。

子供ながら、いろいろあっていいということを 受け取った。
“個性”というものの おぼろげながら“本質”をつくことも。

今の私をつくっているものの土台(個性)に、しっかりしみついている。



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