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かくれんぼ

坂部智子

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テーマ:思い出したこと


かくれんぼは 苦手だった。
隠れるのは好きだったけど、鬼になった時のあの一人きりで探しに行く、
悲しい、わびしい孤独な作業・・・は不得意。

小さい頃 近所では私が一番のチビッ子だったので、
もういいかい~を10回ぐらい繰り返して 半泣きになって、
さらにもう10回叫ぶ前に お隣のお姉ちゃんが
「もう見つかったらな~」と 他の子らを連れて出て来てくれた。

うれしいのと、きづつないのとで 心情は複雑。
それでも 「み~つけたっ」と デンする時には
自分でみつけたぐらいの 誇らしげな気分になっていた。
ホントに、かまってもらっていた。(甘やかされていたな~)

小学校4年生で引っ越した団地では、
いきなり最上級生で まわりはもっとチビッ子ばかり。
かくれんぼで 自分がしてもらったように 
「見つかったらな~」とやっても、チビッ子が多すぎて収拾付かず・・・
お隣のお姉ちゃんのような采配はふるえずでした。

よく遊んだ。
このコラムにもよく書いているけれど
多分同年代でも あまりしていないような
一昔前の部類の昭和の遊びを かなり大きくなるまで
熱心にやって育った。

春になると 道端の草が気になる。
ピーピー豆がふくらむのを待っている。
去年、自転車でピーピー鳴らしてたら
すれちがったおじさんが聞きとめて
立ち止まっておしゃべりになった。
のどかなひととき。

笑っていられる、元気でいれる素は、子供時代の“遊び”のおかげ。
たくさんたくさん持っている。
ありがたいなあ。

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