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序章

坂部智子

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テーマ:ひとりでなっとく


事務所の机のすぐ横の本箱に「おひとりさまの老後」という本がある。
(昨日も登場したけど)
平成19年7月12日第1刷発行で、私のは、同年10月19日すでに第17刷。

3年前の秋か・・・
まだ、前の会社にいた。
夏に突然 給料4割カットになり、爆発しかけるも、目の前の仕事に追われていた。
独り暮らしをしていた。たしか つきあってた人もいた。
母は、服薬管理や家事に少し手間取りかけたぐらい・・・
そんな状況やった時に この本を買っていたのでした。

キャンプのいつもの仲間たちに 何かの折に この本の話をして
ドン引きされて、「もう終わってるで・・・」とあきれられた覚えがある。

仕事柄 + 漠然とした、これから先のことを描くのに 手に取っただけ・・・と思っていた。
今に続く 序章・・・でした。

本屋さんに行くと、ひとりで老後をいかに生きるか といった類の本は
山ほどあって、主に女性がターゲットだったけれど
上野さんの「男おひとりさま道」も出て、男女を問わず 
最後は誰でも一人・・・ということが 通説になってきている。
それでも 私の周りのシングルの女友達と 既婚の男友達では 
“この先の自分のことと”としての自覚が とてつもなく違う。
その前に まずやってくる“親の介護”に対する意識も。

結婚してても非婚でも、独立しててもパラサイトでも、職があってもなくても
本人の年齢にも関わらず 天涯孤独でない限り、
少子高齢化の現在、親の介護ということはだれの身にも起こる。
80代90代、100歳越えて長生きをしている世代と違って、
思いがけない形でもっと早くやってくるかもしれない。
書物やTVでとりあげられるような美談では語れない現実。
家族制度を基盤としない介護の現実。

香山リカさんが「老後がこわい」という本で
まさにそのことを書いてはる。

“安心して送り、自分も安心して死ねる”

正しい答えも 納得できる方法も きっと ない。
だからこそ 手探りのじたばたを 続けるしかない。

 

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