香りの記憶
母方の祖父と祖母の何十回忌かの法事で 久し振りに親戚が集まる。
お供えを買うのを頼まれて(今までは母がちゃっちゃと準備をしていた・・・)
買い物に出かけた。
洋菓子やら和菓子やら売り場いろいろ。
おばあちゃん 何が好きやったかな~と考える。
普段そんなこと 思いだすこともないし、振り返ることもないけど
最近 昭和のくらし展に行ったり 母の思い出話にいろいろ登場することもあるからか、
懐かしいおばあちゃんちの茶の間が こう 映像で バーンと浮かんで
遊びに行ったらいつも“みずや”から出してくれた 丸い蓋付きの菓子鉢というか
その模様も浮かんだ。
うぐいすボール、海老満月、かりんとう、ふきよせ、
ベビーぼーろ、ピーナッツ煎餅、野球かすてら、金平糖
みかさ、栗饅頭、かすてら巻き、中にお豆さんの入ったアラレみたいなの、
あの お旅の市場で買ってたんやったか、カステラで緑色の羊羹みたいなのをはさんだやつ、
あれがおばあちゃん好きやったなあ。
たしか・・・ そう“シベリア”という名前。
(ネーミングはその当時から意味不明)
もう何十年と見かけた記憶がない。
すごいなあ。
おばあちゃんとの記憶がこれほど おやつと密接やったとは。
昔からくいしん坊やったし、お昼間に再放送してた時代劇をよく一緒に見てました。
(婆くさいのは そのころから仕込まれていたか・・・・)
共有出来てた思い出がいっぱいあるって すごいなあと思う。
片方がいなくても ちゃんとその景色の中に一緒に居られる。
だから いなくなっても、なんとか受け入れて立ち直れる。
そんな 景色をいっぱい持っていたいなあ。
今の日々がいつかはその景色の一つになる。
あらためて、そう思う。