干物女
昨夜、皆が寝静まりかえった部屋の隅で、NHKプロフェッショナルをかじりついて見た。
「スラムダンク」「バガボンド」作者の井上雄彦さんだった。
ちょうど私が入院生活を終えて自宅に戻って ようやく回復しかけたころだったかな。
借りて読んで夢中になった。
ずっとバスケットをやってきてたのもあったけど、「天才花道」が大好きだった。
あの破天荒さ、あの一途さ、真っ直ぐさ。
その後の「武蔵」は、ちょっと読むのをたじろぐほどの真摯さというか
私にとっては正座して読まなあかんような静謐さがあって、
遠ざかったり近づいたりしながら ここ数年は読んでいなかった。
昨日番組の中で、久しぶりに会った「武蔵」の表情に涙がでた。
(涙腺弱っているのもあるけど、めちゃ沁みた)
作品やストーリーというよりも、何より大切にしているのはキャラクター。
一人一人と向き合い、彼らを迎えにいく。
こぼさないように、外さないように。
みな、生きている というところで それは自分の奥を掘る作業だという。
暗闇の中、画面にかぶりつきながら、走り書きで大切なメッセージをメモっていった。
手に負えないことをやる
光を描くために影を描く
終わるとわかってから いろいろな思いが出てくる
時代も国もとっぱらっても通じるものが描けているか つまりは人間ってこと
最後の質問「プロフェッショナルとは?」 →「向上し続ける人」だった。
武蔵の最後のカットまで ちゃんと追いついて ちゃんと出会おう。
生きること、プロフェッショナルな仕事、
つながる。