マンションに無垢フローリングを貼る! その3
今回は須磨のマンションリフォームです。
設備機器のリニューアルも行いますが、メインは床フローリングのリフォームです。
既製品の複合フローリングを使うのが一般的ですが、今回は無垢フローリングを採用することになりました。
お客さまご自身が芦屋のショールームまで足を運ばれ、国産杉の無垢材で施工することになりました。
杉は柔らかくぬくもりのある木で、素足で歩いても肌触りが非常に良いのが特徴です。
また調湿効果もあり、夏は涼しく冬は暖かいうえコストパフォーマンスも良いという優れモノです。
ただし無垢材は既製品と違って傷や汚れがつきやすいのが欠点です。(それが味でもあるのですが…)
そこで今回は無垢の良さを損なわずに汚れや臭いがつきにくい材料をご提案させていただきました。
ペット対応品となっていますが、トイレなどにも無垢のフローリングを貼る場合効果が期待できます。
今回採用した材料は愛知県にある無垢フローリング専門店「グリーンウッド」様よりご提供いただきました。
特殊なシリカコート剤を塗布することによって、無垢の質感や調湿機能を損なわずに表面を保護します。
無垢材にはオスモなどの自然塗料を塗ることが多いですが、最近は高性能な保護塗料が出てきました。
※ウレタン塗装は表面に塗膜が出来るので汚れには強いですが、無垢の良さは損なわれてしまいます。
愛知県より杉板が入ってきました。
マンションの高層階でも搬入しやすいように1枚の長さが1,820㎜に加工されています。(定尺は4m)
届いたらまず材料を広げて傷や不良品がないかを確認します。
杉板は厚み15㎜のエンドマッチ加工品です。(縦方向のジョイントにも”さね加工”が施されているもの)
手に取るととても軽く、ほんのりと杉独特の香りが漂ってきます。
全体の割り付けを行い、廊下から順番に貼っていきます。
マンションにフローリングを貼る場合は必ず遮音性能が求められますが、現在貼ってあるマンション用(遮音)フローリングの上から重ね貼りすることによって、無垢材でもそのまま施工することができます。
(重ね貼りをしない場合は既存のフローリングを撤去し、遮音マット等を敷いたうえで無垢材を貼ります。)
廊下からリビングへと貼り進んできました。
杉は柔らかく傷付きやすいため、施工後すぐに養生材で保護していきます。
洋室はカーペット敷きのため、カーペットをめくって下敷きのニードルパンチを新しいものに貼り替えます。
(このとき外周のグリッパーと呼ばれるカーペット固定用の桟は残します)
そして下敷きのニードルパンチの上から杉板を敷き並べていきます。
杉板はニードルパンチには固定できませんので、外周のグリッパーにのみ固定していきます。
これにより既存の材料を生かしながら遮音性能が確保でき、コストダウウンにつなげることができます。
次回は洋室の断熱工事と設備機器の取り替えです。
うーん… やっぱり無垢はいいなぁ…