正しいスウィングは正しいグリップから!
スウィングの分析
ロングヒッターのMさんの場合
グリップがずれると、ロングヒッターほど結果はひどいことになります
今回は、ロングヒッターのMさんのスウィングを分析していきたいと思います。
Mさんは平均でも260ヤードを超えるロングヒッターですが、曲がると飛ぶだけに結果はひどいことになります。
その原因と対策を解説していきたいと思います。
1ではコックが浅く、シャフトがフラットに上がっています。
だから2ではフェース面(紫の矢印)が開いているのが分かると思います。
これは、いつもはフィンガーで握っているグリップが、パーム(手のひら)になって右拳と左拳の長さが普段より長くなってしまっていることから起こっています(紫の線で囲った部分)
長くなっているといっても、せいぜいが1~2センチのことでしかないのですが、そのわずかなずれがひき起すモーションのエラーは凄いものです。
ほんのわずかなズレなので、私もこの写真で見るまで気づきませんでした。
朝の練習場でも見ていたのですが、その時は気になるような球筋は打たれなかったこと、Mさんの両手の尺(長さ)は、普段からやや長めであることから、現場でも気づくことができませんでした。
ここから先は、紫の矢印(フェース面)に注意してご覧ください。
1⇒2⇒3と、体の捻転は問題ないです。
ですが、Mさんのトップはグリップエンドが右耳の横あたりに来るのですが、今回は肩のラインより下にあります。
グリップの尺が長くなっているため、いつも通りに手首が曲がらないからですね。
ですから4⇒5⇒6とフェースが開いていっています。
つまり右ひじが後方に引けてしまって、トップで詰まっているのです。
トップで詰まってしまったから、6ではまだ赤い線の上にいるはずの体重軸が、窮屈さを解放しようとして青い線の所にまで来てしまっています。
ここで右ひじが後方に引けないようにしようと思っても、グリップがズレているので思うようにいきません。
ですから7では、回転が左斜め下に向かって起こっています(赤い線)
右ひじが引けているため、8ではクラブがひどくインサイドから引っ張られていることがはっきりとわかりますね?(紫の線で囲った部分)
9では体重軸はきちんと赤い線の所に戻ってきましたが、クラブはさらにインサイドから出てきています。
10ではヘッドがインサイドから出てきているために一旦左に動いた体重軸が右に戻ってしまいました。(赤い線が本来あるべき場所。青い線が実際の場所)
11を見ると、インパクトでフェースが開いてしまっているであろうことが容易に想像できます。
12ではグリップとヘッドが一直線です。
普段のMさんなら、ヘッドがグリップを追い越している地点なのに・・・です。
だからボールはプッシュアウトスライスになりました。
これのタイミングが早くなってしまったバージョンが、引っかけフックです。
この日のMさんは、引っかけフックとプッシュスライスを繰り返していました。
全ては、私が最初にグリップのエラーに気づかなかったせいです。
面白くないラウンドにしてしまって、本当に申し訳ありませんでした。
ラウンドの始めの方で気づけていれば、もっといい球が打てて楽しいラウンドになったのではないか?と思います。
申し訳ないことをしてしまいました。
さて、いつも言っています通り、エラーはモーション(動き)で起きるより、ディレクション(静止状態)で起きる方が多いのです。
今回のMさんの場合は、典型的なディレクション(静止状態)でのエラーでした。
グリップがフィンガーで握れていれば、テイクバックでコックが緩くなることなくトップまで上がり、トップの位置は右耳の横だったと思います。
切り返しからも、インサイドに引っ張り込まなくなるので右ひじが窮屈になることもなく、グリップがヘッドより先行するというミスも減ったはずです。
私が初めに気づけなかったせいで、この日のラウンドでは直せませんでしたが、Mさんのエラーの大元を見つけましたから、今後こういう症状が出た時にはきっとすぐに対処できると思います。
このように見落としてしまうこともありますが、きっちり原因と対処についてはこうやって見つけてやっていきます。
どうか皆さん、私も完璧ではありませんが最大限の努力はいたします。
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