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木村知子

通常学級での学びをサポートする発達相談&学習支援のプロ

木村知子(きむらともこ) / 子育て&学習支援トレーナー

完全個別学習支援教室 まちるど

コラム

発達障害児を育てるママの悲痛な叫びー誰も助けてくれない!ー

2022年10月10日 公開 / 2022年10月11日更新

テーマ:発達障害

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 児童発達支援発達障害 支援子育て悩み相談

誰にも助けてもらえない!発達障害児を育てるママの孤独

周りの子どもと同じように行動できない、不登校、学校への行きしぶり、勉強ができない、など発達障害児の育児はママがどんなに一生懸命頑張っても思うようにいかないことがたくさんあります。それどころか周囲から白い目で見られたり、あろうことか家族から子育てについて非難されることも少なくなりません。

発達障害児のママ、特に子どもがまだ小さいママは周囲に謝る日々が続いているかもしれません。トラブルを起こしたり、人様に迷惑をかけたり。外に出ても嫌な思いをするだけなので、だんだん子どもと外に出る機会が減って家にこもるようになり、ますますママの孤独が深まってくる。子どもが幼児期に起こりやすいパターンです。

子どもが学童期になると問題が勉強に移行していきます。授業についていけない、宿題時の癇癪がひどい、塾に行っても成績が上がらない…。子どもも自分で勉強がわからないことがわかっているようでわからない、つまり、わからないことがわからないので、大人にうまく説明できません。イライラや不安をママにぶつけるようになり、ママもそれに呼応するようにイライラしやすくなります。

ママの「誰も助けてくれない」の叫びは 「夫が助けてくれない」の意

発達障害児のママは家族の協力をほぼ得られない中でワンオペ育児をしていることが多いです。様々なケースを受け持つ中で、ママが困っていても、どんなに辛くても、毎日泣いていてもママを助けてくれる夫は少ないというのが私の印象です。

夫の言い分は
・夜遅くまで仕事をしている、クタクタに疲れている
・妻はパート勤務(もしくは専業主婦)だから、正直家事と育児は妻にしてほしい
・できることは手伝っている
・正直何をしていいかわからない

といったところでしょうか。
夫の仕事が激務の場合は、妻側も夫の仕事の大変さを理解していることが多く、妻も夫に今以上の負担を強くお願いするのは申し訳ないと思っています。でも、夫の仕事の大変さを理解しているから、妻は一人で障害児育児を引き受けるべきなのでしょうか?
それは明らかに間違いです。
職場でそんなことが起きますか?右も左もわからない仕事を振られて、24時間365日休暇なし勤務を命じられ、誰も助けてくれず、成果を出さないと上司に叱られるってそんな理不尽なことは起きないはずです。

夫婦チームは二人しかいない

夫婦チームには夫と妻の二人しかいません。子どもの責任を取れるのは両親(夫と妻)しかいないのです。その状態で夫にその場から降りられたら妻が孤独になるのは当たり前です。

ここで夫婦が行き違いになりやすいパターンを紹介します。
夫側
「何か提案をするけれど全て妻が否定する。自分は何も言わない方がうまくいくことを悟った」

妻側
「夫は自分で考えることをしない。言えばやってくれるけど、言わないとしない。私だって発達障害のことなんてわからないのに」

という双方の言い分です。夫の気持ちの根底には「仕事をしているのに、休日も手伝っているのにまだ不満があるのか、これ以上どうしろというのか」といういら立ちがあります。一人で家計の重荷を背負っている場合はなおさらです。一方妻側は、夫のどこか他人事のような姿勢に腹が立つ。どうして子どもにもっと真剣に向き合ってくれないのか。今は妻もフルタイム勤務で働いているケースもあり、それだったら私も「仕事+家庭のお手伝いがいい」と思うこともあります。

この行き違い、イライラが起きる原因は「夫にも妻にも解決策がない」ことにあります。どうすればいいのかを知っている場合は効果的なアドバイスをしたり寄り添うこともそんなに難しくありません。でも誰にもわからないのです。また、よく妻は夫に解決策を求めているのではない、気持ちを聞いてほしいだけと言われることがありますが、残念ながら発達障害児の育児においてそんな生ぬるい解決策では妻の孤独は解消されません。一般的に発達障害児の育児は親のキャパシティーを超えることが多く、誰がやってもうまくいきません。夫婦二人だけで問題を解決するのはほとんど不可能なのです。

では、一体どうすればいいのでしょうか?

一番の特効薬は子どもにあった専門家を見つけることです。これが一番効果的な方法になります。でも現実は子どもの専門家を見つけることは非常に難しいです。これは単純に専門家の数が少ないからです。小児神経科、児童精神科、子どもの言語聴覚士、子どもの臨床心理士、発達障害特性を理解し支援できる教員など、これらのエキスパートの数が極端に少ない。もし見つかっても受診まで半年待ちなどはざらで、受診期間、回数の制限が設けられているところもあります。ただそれでも専門家がヒット(子どもの特性に適合する)したときが一番明るい光がさすので、諦めずに探してほしいと思います。

専門家の見つけ方

・子どもの障害名、特性の名でネット検索する
・子どもの特性について書かれた書籍を探し、著者が直接発達障害者支援をしていないか調べる
・幼稚園、学校、行政に相談する
・相談に行った場所でさらに子どもに合った専門家がいないか相談する

それでも見つけられない場合はまちるどにご相談ください。子どもの特性に合った専門機関をご紹介します。

この専門家を見つけ、アタックするということを夫婦で協力して行ってほしいと思います。子どものサポートや支援計画の作成は専門家のアドバイスをもとにして行うといいでしょう。発達障害児の子育て、ソーシャルスキル、学習においては親の知識、経験があまり役に立ちません。今ある固定観念を一度捨てて、新しい価値観を育て直すことが必要です。それを夫婦で力を合わせて学んでほしいと思います。

夫が発達障害を認めたがらない、非協力的だというご家庭はまず妻が専門家を訪ねてみてください。医療機関や専門施設でもらえる検査結果、診断書、特性理解のレポートを夫に見てもらってください。それでも理解が得られない場合は(実際にそういったケースもあります)、
どうぞまちるどにお越しください。それぞれにあった解決方法を一緒に探していきたいと思います。

この記事を書いたプロ

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