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57 何が正解か分かりませんが =ストックオプション

清水正樹

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テーマ:企業考察

ストックオプション

最初からありません。
「ストックオプション」という用語が普及する遥か以前に上場完了していました。

ストックオプションと聞いて連想するのは「キャピタルゲイン」ですかね。
複数のサイトで調べると、
 この仕組みは創業間もない企業が多く採用する傾向があり、
 「優秀な人材を集める」ために「上場記念ボーナスを仮約束した新株予約権」とあります。

実際上がるかどうかはまた別物ですが。。。

ストックオプションという仕組みがいいのか悪いのか、どちらが正解か分かりません。


私自身この仕組みを経験したことはありませんが、この仕組みを採用したベンチャー企業とお取引きしたことはあります。

当社はその企業さんからモノづくりに関わる業務全般を請け負いました。
ちなみにその購買業務は、
   ・部品表の策定、
   ・発注先の選定、
   ・価格交渉、発注ロットの決定、
   ・生産情報に基づくフォーキャストの告知、
   ・受発注実務と納期管理、
   ・製品の原価管理、
   ・部材不具合の交渉窓口 です。

幅広い業務を引き受けていた関係で、多くの従業員の方とお話しする機会がありました。

怪しい雰囲気が漂う

最後この企業は量産前に資金が底をついて事業を停止してしまうのですが、時間を追うごとに少しずつ怪しい雰囲気が漂ってきました。

この微妙な違和感を機敏に嗅ぎ取ってアラームを立てるのも購買の仕事ですが、それはこういうことです。
  ・ストックオプションの待遇差が漏れ伝わり、従業員間で不満が溜まっていった。
  ・展示会で高評価を得たあたりを転換期に、それまで寝食忘れて働いた従業員が定時退勤
   するようになった。
  ・全体的に仕事のスピードは遅くなった。
  ・他愛無い話の中で、上場時期や株価の話をする従業員が出始めた。


この経験から
 「利益を得る権利をもらって働くモチベーション」
 「自己資金で購入した持ち株の評価が会社の成長と連動して上昇していく仕組み」
 を比べると、後者のほうが高いモチベーションを維持できるように思います。


こんな実例を知っています。
額面500円だった親株。これを割り増しと分割を繰り返したことで評価額は約50分の一に。そして株価は上昇。

経営者が上場後のビジョンをしっかり立てて成長軌道を描いてみせることができれば、ストックオプションよりも圧倒的に得るものが多いと確信しています。
経営者だけでなくともに働く従業員にも会社を成長させるという覚悟と責任が生まれるようになります。

会社を成長させつつ従業員みんなを引っ張っていく経営者は大変だなぁと思います。

 スターターの方々、上場を目指すベンチャーのみなさん、大成できますよう頑張ってください。

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清水正樹
専門家

清水正樹(調達・購買のコンサルティング)

株式会社ロアゾー・ブラウ

実務サポートで「結果出し」にこだわります。調達先の選定、調達業務の請負にもお応えします。特に原価削減では実績ある海外仕入れの紹介だけでなく輸入業務を代行します。

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