< 用語説明③ 海外送金 >
簡易通関の曲解
簡易通関と簡易税率は全く別物です。 ※リンク先はそれぞれ税関HPです。
海外旅行から帰国すると、機内で黄色の輸入申告書に持ち帰り品を記入します。
多くの場合、関税、税金を支払うことなく持ち込めます(輸入できる)。
結果だけ見れば「少額なら関税はかからず税金を支払わなくて済む」ことに違いありませんが、
あくまで一定の条件を満たせば税関が情けをかけてくれるというのが正しい理解です。
簡易税率とは、
海外旅行客が増え、みなが大量にお土産を持ち帰るようになって税関はてんてこ舞だ。
一品ずつ持ち物検査してられないから個人で判断できるように簡単な表を作ったよ。
それに詳細書いて出してくれないか?
制限内に収まってたら関税、輸入消費税(tax&duty)は勘弁してあげる。
というものです。
一方
簡易通関は通関手続きを簡略化するという意味です。
建前として荷物と貿易文書を並べて通関審査しますが、クーリエが運ぶ大量の荷物(封書も多い)を一品ごとに審査するのは時間的に不可能です。
そこでクーリエは飛行機が目的地に到着するまでに輸入貨物をリスト化し、それを通関が事前に書類審査します。この通関時間短縮の仕組みを指した用語です。
簡易通関は、政府機関に申請し許諾を得てできるクーリエの特権です。
このように簡易通関と簡易税率(Duty&Taxの支払い)は全く別物です。
企業が輸入するモノは全て輸入消費税を支払うべきものだと考えてください。
輸入額が20万円以下なら輸入消費税は免除される-という方がいますが、それは間違いです。
注文書を出して輸入するモノは全て輸入消費税の支払いが発生します。
消費税不要の例外は、売り物でない小額の色見本や確認サンプルなどに限定されます。