自分がこれ以上伸びないと思うから、人に教えない
地元 兵庫県三木市久留美上野最寄で毎年1月14日に
行われる「とんど」です。
今年もきれいに燃え上がりました。
あるサラーマンの男がいました。
その男は、同僚や上司との人間関係がうまくいかずに会社に行くのが
いやでいやでたまりませんでした。
最初のころは、月に1度くらいのペースで会社を休んでいたのですが、
そのうちにだんだんと休む回数が増えて、週に1度は会社を休むよう
になっていました。
そして、3ヶ月が経過した頃、男はついに会社に行けず、ベッドから
出られない状態にまでなってしまいました。
男の頭の中は朝から晩まで会社のことで一杯になり、体を動かすこと
すらできない状態にまで悪化してしまったのです。
男が安アパートでひきこもり生活を続けていたある日、事件が起こりました。
いつものようにベッドの上で会社の心配ばかりしていると、下の階か
ら大きな声がしました。
「火事だ。早く逃げろ」
それを聞いた男は、とっさに立ち上がり財布を握り締めると、すぐに廊下へ飛び出しました。
そして、隣に80歳を超えたおばあさんが一人で住んでいることを思
い出し、ドアを開けるとすぐに
「おばあちゃん。一緒に逃げよう」
そういって、そのおばあさんを助け出しました。
十分後、男は、目の前で赤々と燃え盛る炎を眺めていました。
そのとき男はハッと気付きました。
「自分は今、会社の心配をしていないではないか。ちゃんとベッドから
起き上がれたではないか」
と。
皆さん悩みごとをお持ちだと思います。
その悩みごとの中に、考えてもどうしようもないことってありません
か。
悩んで、考えて、どうにかなることであれば、悩む価値はありますが、
どうにもならないことを悩んでいるのって、冷静に考えれば変ですよ
ね。
悩んでも、悩まなくても状況は変わらず、結果は同じなのですから。
こんなときには、昔からよく「何か気晴らしにやってみたら」
とアドバイスを受けることがあります。
でも、「悩みごとがあるのに、そんな気分になれない。」というのが、
大部分の方の反応のような気がします。
本当にそうでしょうか。
ここに一つの真理があります。
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人間は絶対に同時に2つのことを考えられない
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これは、真理です。
たとえば、今悩んでいることよりももっと重大なこと、つまり上の
話のように自宅が火事になるようなことが起こったら、そのときには、
今までの悩みは頭の中から消えていますよね。
これは、だれも経験があるはずです。
ですから、やはり、気分転換に違うことをやってみるということは
大切です。
そのうちに、そちらの方が重要になってくるかもわかりません。
もう一度、いいます。
人間は絶対に同時に2つのことを考えられないのです。
悩んでもどうにもならないことを悩むより、早く代わりの考えごと
を見つけてしまいましょう。